高学年になって作文が得意になるには、低学年のときからの作文指導が大事 これからは、勉強も、遊びも、ビジネスも、プログラミングも 教育の本質は遠回りすること――成績の本質は近回り 国語力をつけるためには、思考力を伸ばすことが大事 子育てで難しいのは、水辺に連れていくことではなく、水を飲ませること

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一生懸命さを見せずに一生懸命やることが勉強の教え方のコツ
森川林 2017/03/25 06:46 


 小学校低学年の子供は、親が熱心に関われば、その熱心さに応じて必ず成長します。
 「主人の足跡は畑のこやし」というように、親の関わりの度合いに応じて子供は成長していくのです。

 しかし、それが行き過ぎるときがあります。
 それは、熱心さを出しすぎてしまうときです。

 例えば、勉強を教えるときに、親が工夫したり準備したりすることは大事ですが、その工夫や準備が生かされないときに、子供を叱ってしまうことがあります。

 もし、親が熱心に関わっていなければ、もともと叱る必要はありません。
 熱心だからこそ叱るのですが、子供はその叱られた方を強く覚えてしまうのです。

 小学校低学年のころは、それでもうまく行きます。
 しかし、それが積み重なって小学校4年生ぐらいになると、子供は自立心が出てくるので、次第に親に反発するようになります。

 本当は、小学校高学年から中学生にかけての勉強が次第に難しくなる時期にこそ、親が子供の勉強の内容を把握している必要があります。
 しかし、子供がだんだん手に負えなくなると、学習塾に行かせるかたちで勉強を丸投げしてしまう家庭が多いのです。

 学習塾に勉強を見てもらうようにすると、親はますます子供の勉強の様子がわからなくなります。
 わかるのは、塾からもらってくる点数だけになるので、点数が上がった下がったということでしか子供の勉強を見ることができなくなります。

 中学生で、塾に行って熱心に勉強しているが、成績が今ひとつぱっとしないという場合の多くはこういうケースです。
 勉強の仕方の根本が違っていることが多いのですが、親が勉強を見ていないのでそれがわかりません。塾の先生は個別指導をしているわけではないので、やはりわかりません。

 子供はそれなりに一生懸命勉強しているのですが、その勉強が、わかる問題を難問も解いていたり、わからない問題はわからないまま飛ばしたりというような、成果の出ない勉強になっていることが多いのです。

 これは、親が少しでも勉強に関わればすぐにわかることですが、いったん子供の勉強から離れてしまうと、親が改めて関わることはかなり難しくなります。

 塾に行くのは、別にいいのです。友達と一緒に勉強した方が張り合いがあるというなら、それはそれで全くかまいません。
 しかし、その塾の勉強の内容と、その宿題の内容と、その宿題の勉強の仕方を親が一応見ておく必要があります。

 では、中学生になっても親が勉強の内容を把握できるようにするためには、どうしたらいいかというと、小学校低学年のころから、いい親子関係を作っておくことです。
 そのために、親の接し方は、熱心であるがその熱心さを表面に出さないということです。
 そして、子供が親の熱心な準備や工夫に対して、同じように熱心に応えなくても、笑って認めるような度量をもって接していくことなのです。

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高学年になって作文が得意になるには、低学年のときからの作文指導が大事
森川林 2017/03/24 06:28 


 低学年のときの作文指導は、実は簡単です。
 書き方の間違いもまだかなり多いので、それを直して、直ったことを褒めていれば作文が上達するような感じがします。
 だから、学校でも塾でも通信教育でも、低学年の作文指導に力を入れていることが多いのです。

 しかし、この低学年のうちに、高学年の作文につながるような指導がないと、課題がだんだん難しくなるにつれて作文が書けなくなります。
 そして、たぶんほとんどの作文教室がそういう結果になっているのではないかと思います。

 作文の勉強を家庭で続けていると、だんだん親子喧嘩になる場面が増えてきます。
 それは、子供が、難しい課題になってくると、だんだん作文が書けなくなってくるからです。

 作文を書くというのは、高学年や中学生以上の生徒にとってはかなり負担の大きい勉強です。
 まず1200時の作文を1本仕上げるには、時間は1時間から1時間半かかります。しかも、その間休みをとるようなことはできません。
 学校の宿題などをいろいろ片付けなければならない中で、毎週作文の時間を確保して、難しい文章を読んで考えて書くということにはかなり意志力が必要です。

 しかし、そういう苦しい勉強を続けてきた子は、大学生になるころには、必要に応じて楽に文章が書けるようになるのです。

 低学年の作文の勉強で大事なのは、作文の土台となる読書と対話にも力を入れていくことです。
 そのために、言葉の森では、長文音読、暗唱検定、自主学習クラス、思考発表クラブなどのオプションの勉強に力を入れています。

 そして、勉強の中で続けるのは最も難しいと言われる作文の勉強を中心にして、あらゆる教科の勉強の力をつける指導を目指しているのです。

====
卒業生からのメッセージ「言葉の森の思い出」
https://www.mori7.com/index.php?e=2108

 今年、慶應義塾大学文学部に合格したKMさんが、「言葉の森の思い出」という話を書いてくれました。
 KMさんは、小1から言葉の森で勉強し、森リン大賞にも何度も選ばれていました。

――――

 私が言葉の森で作文の勉強を始めたのは、小学1年生の8月でした。
 やっと、電話で知らない人と、なんとか話すことができるようになったのが、そのころだったのです。

 初めは、本当に、聞かれたことに「はい」と返事をするのがやっとでした。「いいえ」すらも言いにくかったので、沈黙してしまったり。そうすると、先生が「じゃあこうだったのかな?」と逆の質問をしてくれて、やっと「はい」が言えるときに口を開くというような状態でした(笑)。

 それでも、先生の質問に答えるかたちで、書くことを決め、電話の後に、今度は母が同じような質問をするので、その答えを作文用紙に書いていったというような記憶があります。

 できあがった、確か100字程度の作文は、作文と言えるようなものでもありませんでしたが、返却された作文を見ると、先生が、作文用紙いっぱいに花丸をつけてくれていて、たくさんの「上手!」「うまい!」「すごい!」という文字が踊っているのを見て、大変満足し、「これからも続ける!」と宣言したのでした。

 低学年の間は、基本的に毎週そのような調子で気分よく書いていたのですが、字数ランキングに燃えて、ひたすら長く(内容の薄い作文を)書いていたこともありました。かなり時間もかかりましたが、「すごく長くかけたねえ!」と、先生に褒めてもらえるのが嬉しくて、とにかく長く、1000字、2000字と書いていたのです。今思うと、先生にご迷惑だったような。思い出してみると、母もいつも先生に謝っていたような記憶が蘇りました(笑)。

 中学年になると、題名が決まっていたので、最初は書きにくく感じましたが、このころは、課題について、父や母や祖母に取材をするのを楽しんでいた時期でもありました。感想文課題は、内容も難しいし、書くのが大変でしたが、先生もいつもヒントを与えてくれたし、両親も、協力してくれました。

 5年生になると、長文の内容はさらに難易度が上がり、そのときの私にとって、「難しい」というより「分からない」文章になってしまいました。しかし、たとえ長文全体をよく理解できなくても、感想文を書くことができるように説明してもらえたし(実際、それでなんとか形になっていたと思います)、また、何度も音読をしているうちに、最初は全く分からなかった文章が何となく理解できるようになる、という経験もできました。おかげで、難しい文章に取り組むのが怖くなくなったというか、落ち着いてくり返し読めば分かる、と信じて読めるようになりました。この経験は、その後の中学受験でも、大学受験でも役に立ったと思います。

 また、私は、低学年のころから自分でパソコンで作文を書いていたのですが、「今読んでいる本」の欄を利用して、担当の先生と雑談をしたこともいい思い出です。例えば、当時流行っていたドラマの原作小説を読み、それを読書欄に書くついでに、お気に入りの主演俳優の話を書くと、先生も講評の中で返事をくれて、翌週の電話でまた好きなアイドルの話をしたり……といった具合に盛り上がったのも、とても嬉しかったです。言葉の森では、学校の先生よりも長く一人の先生に習うこともあるので、そのような交流が深まるのも楽しいことだと思います。

 中学受験を挟み、言葉の森をお休みした時期がありましたが、再開後に取り組んだ勉強は、より具体的に受験小論文に役立ちました。小論文の構成を教えてもらって、どんな形で、どんな順番で書いていけばいいのか、という枠を決められるようになり、中学3年間で勉強した書き方で、ほぼどんなテーマにも対応できる自信がつきました。

 実際の第一志望校の小論文課題は、制限字数が短かったのですが、基本的には、言葉の森で教わった「構成」「題材」「表現」「主題」を意識することで、対応できました。そのおかげで、他の教科の勉強に多くの時間を割くことができ、また、例えば、英語の長文を読む際にも、言葉の森の勉強で身につけた日本語読解力に助けられたと思うので、やはり、作文の勉強は、多くのアドバンテージを与えてくれたと思います。
 本当に感謝しています。ありがとうございました。
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