【合格速報】 信州大学附属松本中学校、佛教大学教育学部 来年の夏合宿の企画 子育ての原点を忘れない 遊びと同じように楽しい勉強(Facebookページの記事より) 長所を伸ばすのが必要なときと、欠点を直すのが必要なとき

記事 3062番  最新の記事 <一つ前の記事 一つ後の記事> 2017/12/16 
満ち潮の時代の多数派、引き潮の時代の少数派
森川林 2017/10/09 07:22 


 かつての日本の社会は、高度経済成長に見られるように満ち潮の時代でした。
 この時期には、多数派に属することが有利な選択でした。
 なぜなら、自分が先に進めば後からついてくる人が次々と現れるという状況だったからです。

 この満ち潮の時代の価値観に、まだ多くの大人の人は影響されています。
 「寄らば大樹の陰」というのは、周りにも多くの樹木が生まれてくる時期には正しい選択だったのです。

 就職でも、大きい企業に入ることは、社会と企業の成長に伴って自分も成長することでした。
 ところが、現在は、日本の社会は引き潮の時代に入っています。

 その原因は、日本の社会で新たに消費するものがなくなってきているからです。
 その結果、社会が停滞し、その影響で少子化が進んでいるのです。

 こういう社会では、多数派に属しているほど、社会の停滞に伴って、自分の位置は下降していきます。
 しかし、少数派に属していれば、社会の停滞にも関わらず、自分の位置は固定してます。
 それどころか、かえってそこに新たな個性を求める人が集まってくる可能性があるのです。

 そして、実は、その個性の中から、次の時代の新しい需要が創造され、それがやがて新しい満ち潮の時代を生み出すのです。

 比喩的に言うと、満ち潮の時代には、狭い入り江から広い海洋に出た方が可能性が広がりました。
 しかし、引き潮の時期には、狭い入江に戻っていく方が、そこで安定した新しい生き方ができる可能性が生まれます。

 満ち潮の時代は、多くの人に共通する正解がある時代でした。
 大きな海に出ることが、ほとんどの人にとっての正解だったからです。

 引き潮の時代は、それぞれの人が自分の個性に合わせて正解を見つけ出さなければなりません。
 だから逆に、個人の可能性がさらに広がっている時代だとも言えるのです。


 これを具体的に子供の生活にあてはめると、次のようなことが言えると思います。

 例えば、これからの社会では、スポーツや音楽などの趣味の世界で、みんなと同じことをやっても先は見えています。
 その世界でプロになったり一流になったりすることは、市場そのものが小さくなる中で、今後ますます難しくなってきます。

 これが、もし市場が年々拡大する時代であれば、コーチングプロのような形でも、自分の技術を生かす道はあったでしょう。
 しかし、引き潮の時代には、一番になるか一番に近い位置のものしか自分の技術を生かすことができなくなります。

 このことを多くの人が感じるようになれば、社会の関心は次第に自分の個性を生かすという方向に進んでいきます。
 そのときに、ある一つの個性で先に進んでいる人が、あとから来る人の目標となります。

 新しい目標になるということは、そこで新しい需要が生まれるということです。
 最近よく話題として登場する「さかなクン」の誕生には、そういう現代の状況を象徴する意味があります。

 同じことは、勉強の世界についても言えます。
 満ち潮の時代には、主要教科というものに代表される多数派の教科に力を入れることが生き残る道でした。

 その分野で上位につけば、それを教える仕事も数多くあったからです。
 しかし、ここでも、引き潮の時代には、一番に近いものしか生き残ることができなくなります。

 ところが、自分の得意なある分野に限定された学習に取り組んでいれば、その分野で第一人者になることは、多数派の教科で第一人者になるよりもずっと容易です。

 個性というものは、持って生まれたものはごくわずかで、その個性を育てるものは、ひとことで言えばその個性にかけた時間です。

 ある分野で、人よりも先に長い時間をかけていれば、それ以上の時間をかけられる人は理論的には出てきません。
 後の人がいくら時間をかけても、先の人はそれと同じ時間をかけることができるからです。

 だから、できるだけ早く自分の個性を見つけ、それに時間をかけられるようにしておくといいのです。

 これからの時代の舵取りは、難しくなってきます。
 みんなと同じことをしないことが正解になってくるからです。
 しかし、その分、自分の個性を生かせる面白い時代になっているとも言えるのです。


 言葉の森の作文指導や思考発表クラブも、実はそういう観点で取り組んでいます。
 そして、個性を支える基礎学力は、自主学習クラスの自学自習で確保し、個性を実際の自然や人間との関わりの中で生かす機会は、自然寺子屋合宿で作り、それらを運営する主体は、森林プロジェクトで募集するという教育モデルを考えているのです。

コメント欄

森川林 20171009 1 
 現代は、恐竜の時代から哺乳類の時代に移行する時期です。
 この時期に大切なことは、過去の蓄積を守ることではなく、新しい未来の可能性を試してみることです。
 そして、それを大変だと思うのではなく、面白いと思うことです。


コメントフォーム
満ち潮の時代の多数派、引き潮の時代の少数派 森川林 20171009 に対するコメント

▽コメントはここにお書きください。
 ハンドルネーム又はコード:

(za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
メルマガの配信
▼バックナンバー
○一般用 ダイジェスト版
○生徒用 完全版

Facebookページ
言葉の森作文ネットワーク
いいね! 16,511件
新着コメント1~10件
■■12月4週 nane
 江戸時代の寺子屋では、席書と言って、子 12/14
■■12月4週 森川林
 オンラインで勉強している生徒は、せっか 12/14
来年の夏合宿の nane
 以前、教室で行ったキャンプでは、参加者 12/11
来年の夏合宿の 森川林
 先の話になりますが、今から夏合宿のいろ 12/11
子育ての原点を nane
 仕事も同じ。  売上とか利益とか黒字 12/10
子育ての原点を 森川林
 原点を忘れないというのは、難しいことで 12/10
長所を伸ばすの nane
 欠点をいくら直しても、ほかの人と同じに 12/6
長所を伸ばすの 森川林
 子供は、基本的に褒めているだけでいい子 12/6
【重要】12. nane
 最近は、オンラインの勉強が限りなくリア 12/6
【重要】12. 森川林
 思考発表クラブというのは、作文の構想図 12/6
……次のコメント

オープン教育 1~10件
オープンの川
過去の記事

過去の1~30件目を表示
■■■12月4週の寺オン合同交流会の取り組みについて 12月14日
■【合格速報】 信州大学附属松本中学校、佛教大学教育学部 12月11日
■来年の夏合宿の企画 12月11日
■子育ての原点を忘れない 12月10日
■遊びと同じように楽しい勉強(Facebookページの記事より) 12月8日
■長所を伸ばすのが必要なときと、欠点を直すのが必要なとき 12月6日
■【重要】12.2週から、自主学習クラス、オンライン作文コース、思考発表クラブの会場と運営方法が変わります 12月4日
■公立中高一貫校の試験に似た問題を出す私立中学を受験することについて 12月4日
■これまでの教育、これからの教育(漫画) 12月3日
■言葉の森の今後の基本方針と寺子屋オンラインの運営の改善 12月2日
■小学一年生はボタンのかけ始め 11月30日
■読書好きな子を育てるには(漫画) 11月29日
■子供との対話を充実させる親の読書 11月28日
■「サードウェーブ」で変わる教育 11月27日
■プレゼン作文発表会、Zoomで約2時間 11月26日
■小1から始める親子作文とは(3) 11月22日
■小1から始める親子作文とは(2) 11月21日
■小1から始める親子作文とは 11月20日
■勉強に熱心な子供たち――手段としての勉強から目的としての勉強へ 11月16日
■11月25日(土)のプレゼン作文発表会、及び、練習・リハーサルの仕方 11月14日
■本を繰り返し読むことの大切さ(2)――数多く読むよりも繰り返し読むことで理解力が深まる 11月11日
■オンライン教育とZoom 11月10日
■新しいオンライン教育(facebookページより) 11月9日
■本を繰り返し読むことの大切さ――数多く読むよりも繰り返し読むことで理解力が深まる 11月9日
■プレゼン作文とプレゼント作文(facebookページより) 11月8日
■やがて「三十にして立つ」子供たち――子育ての年齢区分 11月8日
■思考発表クラブの様子(facebookページの記事より) 11月7日
■創造的な発表が熱意と実力を引き出す――プレゼン作文発表会の日常化について 11月7日
■自作の仮想通貨で運営する言葉の森の新プロジェクト構想 11月6日
■引力は距離の2乗に反比例する――子供とスマホ 11月5日
……前の30件
HPの記事検索
ホームページの全記事

 言葉の森新聞

Google+ページ
言葉の森作文オンエア

Twitter
言葉の森@kotomori

RSS
RSSリーダー

代表プロフィール
森川林(本名中根克明)

講師ブログ
言葉の森の講師のブログ

算数の通信教育
できた君の算数クラブ

カテゴリー
全カテゴリー
ICT教育(1)
遊び(6)
新しい産業(23)
暗唱(121)
生き方(41)
息抜き(19)
いじめ(1)
インターネット(25)
英語教育(10)
オープン教育(24)
親子作文コース(9)
オンエア講座(41)
音声入力(10)
音読(22)
オンライン作文(2)
外国人と日本語(4)
科学(5)
学問コース(1)
学力テスト(2)
合宿(14)
家庭学習(92)
家庭で教える作文(55)
漢字(17)
帰国子女(12)
教育技術(5)
教育論文化論(255)
教室の話題(26)
行事と文化(1)
ゲーム的教育(4)
合格情報(27)
高校入試作文小論文(10)
構成図(25)
公立中高一貫校(63)
国語問題(15)
国語力読解力(155)
子育て(117)
言の葉クラブ(2)
言葉の森サイト(41)
言葉の森の特徴(83)
言葉の森のビジョン(51)
子供たちの作文(59)
作文教育(134)
作文検定試験(4)
作文の書き方(108)
算数・数学(22)
自習検定試験(10)
自習表(5)
自然災害(1)
実行課題(9)
質問と意見(39)
受験作文小論文(89)
小学校低学年(79)
森林プロジェクト(50)
政治経済(63)
生徒父母向け記事(61)
生徒父母連絡(78)
全教科指導(2)
センター試験(7)
創造が価値の源泉となる社会(9)
大学入試(14)
対話(45)
他の教室との違い(22)
知のパラダイム(15)
中学生の勉强(21)
中高一貫校(11)
寺子屋オンライン(101)
読書(95)
読書感想文(19)
読書実験クラブ(9)
友達サイト(7)
日本(39)
日本語脳(15)
発達障害(1)
東日本大震災(15)
facebook(29)
facebookの記事(165)
プレゼン作文発表会(20)
プログラミング教育(5)
勉強の仕方(119)
未来の教育(31)
MOOC(2)
無の文化(9)
メディア(8)
森の学校オンライン(2)
森リン(103)
問題集読書(33)
読み物(1)
四行詩(13)
未分類(378)

QRコード






 
小学生、中学生、高校生の作文(2007年4月まで)
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。