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未来の社会と仕事を考えた未来の教育
森川林 2020/01/08 07:42 

 親が、自分の子供の教育を考える場合、現在は二つの選択肢しかないように思われています。
 一つは、受験勉強に専念し、あまり意味のないと思われる勉強に時間を費やし、それでも一応いい学校に進むという道です。
 もう一つは、受験勉強から離れて、普通に勉強をして自分らしい時間も過ごし、普通の学校に進むという選択肢です。

 現在の親の世代は、自分自身が成績が重視された時代に生き、それなりに自分の成績にあった進度を選んできたので、成績というものを超えた世界というものに確信がありません。

 そして、実際に就職に際しては、学歴がほとんどすべてを決定しています。
 だから、名の通った企業に就職しようと考えるならば、高い学歴をつけておくことが必須の条件になります。
 そして、名の通った企業に就職できないということは、一生不利な条件で生きていかなければならないというような考え方になってしまうのです。

 ところが、名の通った企業に入るということは、現在では必ずしも将来の保証にはなりません。
 高度経済成長時代であれば、企業が発展するという展望がありました。
 しかし、今はモノ余りの時代なので、工業製品はこれから生産を縮小していかざるを得ません。(途上国ではまだしばらく工業製品の余地がありますが、。)
 また、サービス業についても、先進国の少子化に見られるように、需要を生み出す人口そのものが減っていくのですから、今の社会で名の通った企業であるということは、今がピークでこれからは下り坂になるということとほぼ同じなのです。

 もちろん、企業によっては、従来の仕事の分野を離れて、新しい分野に進出し大きく発展するところもあるでしょう。
 しかし、それはトップの力量にかかっていることなので、どの企業が今後発展するかということは誰にも分かりません。

 確かに、大企業は今後長期的に衰退するとはいっても、これまでの蓄積があるので、かなり長期間は現状のまま推移していくでしょう。
 大企業の利点は、福利厚生が充実していることであったり、給与面の待遇がいいことであったり、安定していることであったりしますが、長期的に衰退する傾向にあるのですから、仕事の内容はルーティンワークと営業が中心になってきます。

 しかも、大企業であればそれだけグローバルな競争の中に置かれるので、グローバル競争の基準でルーティンワークは次々にAI化されアウトソーシングかされていくでしょう。
 その盛衰が分かるのは、中小企業の衰退がすぐ見えるのと違って、かなり先のことになるはずなので、気が付いたときは新しい道に切り替えるには遅すぎるということにもなり得るのです。

 しかし、大企業とは違うベンチャー企業への就職は、もっと短い期間での激しい栄枯盛衰の中に置かれています。

 このように考えると、企業への就職を前提とした考え方ではない道を探す必要があるということなのです。
 それは、自分の個性と専門性を活かしてフリーランサー(自由業)として独立していく道です。
 その典型的な例が、よく例に出しますが、さかなクンのような生き方です。

 もちろん、自分の個性が専門的な仕事として成立するようになるまでには長い期間がかかります。
 その長い期間を支えるだけの生活の糧がなければなりません。
 その糧の一つが、農業となることが考えられます。

 田舎で自分と家族が食べられるだけの農業を営みながら、その一方で、自分の個性をビジネスにできるような蓄積をしていくのです。
 ところで、田舎にいて得られる現金収入の仕事は限られていると思われています。
 ところが、オンラインの教育システムの中で、自分の得意分野を人に教えるというような仕事であれば、田舎にいても自分の個性を活かして仕事していくことができます。

 農業を行いながら、子供の教育も含めた教育文化産業のオンラインを利用した仕事をするということがこれからの生活設計の一つの可能性として考えられます。
 田舎に行った場合の子供の教育も、その子供がオンラインで学習する仕組みにすれば何も心配することはありません

 ところが、オンラインで自分の得意な何かを教えるとは言っても、個人の力でその市場で開拓するには時間がかかります。
 だから、言葉の森のオンライン教育システムを使って、そこに所属する中でオンラインの教育に参加し、さらに自分の個性に磨きをかけ、YouTubeやSNSで発信し、最終的には自分の名前だけで仕事ができるようなオンライン教育文化の仕事を作っっていく展望を考えるといいのです。

 工業製品は、既にモノ余りの時代に入っています。
 サービス業のほとんどは、生活に必要なものではないので、これから発展する可能性は高くありません。
 しかし、文化的な欲求、つまり人間がもっと成長したいとか、もっと新しいことを学びたい、もっと変わった自分や違った自分になりたいというような欲求は、普遍的なものですから、今後はこの教育文化産業がさまざまな形で広がっていきます。
 現代は、言わばその教育文化産業が一斉に花開く前のカンブリア紀の前夜なのです。

 このような展望を考えるならば、子供の教育の方向は大きく四つに分けて考えていくことができます。
 第一は、能率のよい学力の獲得です。
 これは、今の学校や塾や予備校でやっている無駄の多い必要性の乏しい受験勉強に時間をかけるのではなく、教科書に沿った形で真に必要な学力として全教科をしっかりマスターしておくという自学自習の学習です。

 第二は、考える力を育てる学習です。
 それは、文章を読み、考え、文章を書くという作文と読解の学習が中心になります。

 第三は、自分の個性を生かして創造的な学力を育てる学習でです。
 創造力を育てることへの関心は、誰でもありますが、もともと点数で評価される性質のものではないので、今の受験教育のシステムには乗りません。
 互いに創造的な子供たちが、相手の創造的な発表に刺激を受けながら自分の個性を伸ばしていくという少人数の相互教育的な学習が中心になります。

 そして、第四は、他の人とのリアルなコミュニケーションを交わしながら、実際に自然の中や、機械や道具を使う中で、実験や工作やさまざまな経験に挑戦する学習です。

 このような学習を行う場が、農業を生活の基盤とするような田舎に作られ、そこに個人では用意できない実験設備や工作設備などがあれば、そこが新しい子供たちの学習の場であるとともに、新しい創造的な仕事を作り出す場となります。

 言葉の森のオンラインスクールは、このような未来の社会を展望して、子供たちの新しい教育とその教育の先にある新しい社会を作っていきたいと考えています。
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森川林 2020年1月8日 7時54分  
 ちょっと先に進みすぎた話かもしれませんが、私が若くてこれから子育てをするとしたら、たぶんこの道を選びます。
 日本全体が今のままではジリ貧に向かう中で、少しでもいいところに就職しようという発想を変える必要があります。
 日本を発展させる道は、一人ひとりが自分の個性と専門性を生かして新しい文化産業を作り出すことにあると思います。


nane 2020年1月8日 7時54分  
 今の資本主義の問題のひとつは、格差が拡大するところにあります。
 それは、生産者がますます高度化する中で、消費者が消費するだけの存在になっているからです。
 文化産業は、生産者と消費者の間で循環のある産業です。
 そして、生産は利益のために行われるのではなく、自分の個性を生かすために行われるのです。


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