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小学校低中学年の勉強は時間の余裕を考えて as/2926.html
森川林 2017/04/21 05:28 


 小学校低中学年のころは、勉強にまだ余裕があります。
 時間もあるし、やることは難しくないし、先生やお母さんの言うこともよく聞きます。
 しかし、そのために、つい必要なことを全部やらせてしまうことになりがちです。
 国語も、算数も、理科も、社会も、英語も、漢字の書き取りも、学校で出される宿題も、全部やらせてしまうのです。

 そういう家庭が多いので、小学校低中学年の子で結構忙しい生活を送っている子もいます。
 しかし、この忙しい生活を消化する中で、読書や対話や自由な遊びの時間を、はっきりと自覚しないまま削っていることも多いのです。

 言われたことを全部やるという姿勢で勉強していると、そのうち時間はいくらあっても足りなくなります。
 そして、誰からも特に何も言われない読書や親子の対話などを削っていくうちに、やがてもっと大事な考える力がなくなってしまうことも多いのです。

 だから、まだ忙しくない低中学年の時期から、何が大事で何が大事でないかを親が区別して考えることが大切です。
 大事なのは、読書を中心とした国語力、計算が苦手にならないぐらいの算数力、家庭でやることを決めた自習、好きなことに熱中できる時間、です。
 それ以外のものは、二の次と考えておくのです。

 こういう区別をした上で、子供の生活時間を考えて無理のない学習計画を立てていく必要があります。
 勉強の目標は、今の成績ではなく、将来の実力です。
 小学校低中学年のころは、特に、その子の考える力を伸ばすことに力を入れていくことです。
 それが、読書と対話とさまざまな体験や実験や工作や遊びができる自由な時間なのです。

====
これから必要になる学力は創造力、これから必要になる勉強法は寺子屋オンエア方式 その2
https://www.mori7.com/index.php?e=2371

 小学校低中学年のころの勉強で、難しいものを長時間やらせるのは全くと言っていいほど意味がありません。
 なぜかというと、そのころの学年で難しいものでも、学年が上がるともっとずっと簡単にできるようになるからです。低中学年で長時間勉強したことは、高学年になるとずっと短時間でできるようになります。
 だから、苦労して低中学年で難しいものを長時間やっていた子と、低中学年で簡単な基本的なものだけ短時間やっていた子とが、同じ高学年になると、すぐに同じレベルになってしまうのです。

 よく出される例は英語です。小学校低学年から英語の勉強をしていた子と、中学生になって初めて英語の勉強をした子とで、英語の成績に差があるのは夏休み前ぐらいまでです。中学1年生が終わるころには、その差はもうすっかりなくなり、あとは中学での英語の勉強次第になるのです。
 同じことは、算数数学でも言えますし、国語の漢字書き取りでも言えます。知識的な分野の勉強は、先取りすることにあまり意味がないのです。

 しかし、低学年からやっていた方がいいこともあります。それは、知識的なものではなく、運動的なものや音楽的なものです。そして、この運動的、音楽的なものと同じものが、国語力なのです。
 この国語力は、国語の勉強をして身につくものではありません。読書や対話の中で自然に身につくものです。この自然に身についた国語力が、読解力、思考力、表現力となって表れます。
 だから、その子の本当の学力がどのくらいかということは、ペーパーテストを見てもわかりません。ペーパーテストは、一夜漬けでも点数が上がる面を持っているからです。

 一夜漬けでは決して上達しないものの一つが作文です。作文の評価は、氷山のようなもので、表面に現れているものの何倍もの隠れている部分があります。その隠れている部分は、その子のそれまでの読書や対話のトータルな質と量なのです。

 だから、小学校低中学年からの勉強で最も大事なものは、国語の勉強です。
 算数数学や英語の勉強は、あとからでも比較的短期間で取り戻すことができます。しかし、国語力は、表面に表れている差はそれほど大きくは見えないものの、その小さい差を取り戻すことが実に大変なのです。

 寺子屋オンエアで、国語の問題集読書を第一の勉強としているのはこのためです。(つづく)
====

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森川林 20170421 1 
 現代社会では、言われたことを全部やっていたら、時間がいくらあっても足りません。
 子供の勉強も同じです。
 実は、やれと言われても重要でないこともあるし、誰からもやれと言われなくても大事なことはあります。
 それを判断するのは、その子のお母さんです。
 勉強の目的は、社会に義理立てすることではなく、その子の成長を考えることです。



nane 20170421 1 
 今の子供は多忙です。その多忙の原因の多くは勉強的なことです。
 昔の子供はもっとたっぷり時間がありました。
 しかし、今の子供が昔の子供よりも賢くなっているとはあまり思えません。
 確かに成績の上ではよくなっているのでしょうが、創造力という人間にとって最も大事な学力についてはむしろ後退しているように思えるのです。


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小3の思考発表クラブ4.3週の授業 as/2925.html
森川林 2017/04/20 14:51 
 小3の思考発表クラブの授業の動画です。
 小3の生徒のみなさんは、この授業を参考にしてお母さんやお父さんと話をしてくると、いい作文が書けると思います。

●授業の動画


https://youtu.be/crikoghFSrg

●作文の予習

▼4.3週
★たびをする草や木のみ(感)
https://www.mori7.net/mine/iwa.php?tyoubunnsyuu=on&yama=sa&tuki=04&syuu=3

▽飛ぶカタバミの種子 スロー動画

https://youtu.be/1cKvFKrSVDY

▽自然観察の達人 (2)飛んで回ってひっついて~たねの不思議~

https://youtu.be/LZapBvrJQ2Y

▽種子の戦略ハイスピードカメラ

https://youtu.be/mZ3Tk6XZjyo

▽ようこそ!米ちゃんの工作ランドへ (5)空飛ぶ種だ!プロペラシューター

https://youtu.be/6xtFVa1iSaM

▼4.4週
★清書

▽読み聞かせ
「理科好きな子に育つふしぎのお話365」より
・花と昆虫は助け合って進化した(P100)

▽見つめてみよう!植物の世界 (16)花と虫

https://youtu.be/-O6k6NhfsD0
(13分というやや長いyoutubeだが、内容は面白い)

▽杉花粉 Pollinosis of Cedar

https://youtu.be/YfIzCb1U9yk

▽かんぴょう成長記 受粉

https://youtu.be/gYg9_xw4zIY

●算数の似た問題

「これでわかる算数小3」P25-5
「これでわかる算数小4」P52-問題2

●小3のGoogle+コミュニティ
https://tinyurl.com/zv2be92


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森川林 20170420 1 
 今週の読み聞かせは、「花と虫」。
 普段あたりまえのように見ている世界に、実は奥深い歴史があることがわかります。
 こういう話を知っていると、高校2年生でやる自然科学実例も豊富になります。
 高校生にも読ませたい本です。

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田舎の自然の中で行う夏の寺子屋合宿 as/2924.html
森川林 2017/04/20 06:58 


 しばらく前、岐阜県の中津川市の北にある位山(くらいやま)というところに山登りに行きました。
 山までの道を何時間か車を走らせながら、周囲の景色を見ていると、景色はいいけれど、こういうところで何か仕事をするというのは大変だろうなあと思いました。

 かつての工業生産が日本の産業の中心だった時代であれば、田舎に工場を作りそこから世界を相手に仕事をするということもできたでしょうが、今はそういう時代ではありません。
 工業生産は、もっと人件費の安い国が、新たに最新の設備投資をする形で行われるようになっています。

 すると、この田舎で成り立つ仕事は、この地域に住む人のニーズによるものが中心になります。
 ところが、人口が年々減少し、年齢構成も高齢化に向かう中では、そのニーズにも限りがあります。
 田舎道のところどころにレストランや床屋や歯科医やガソリンスタンドや雑貨屋などがありました。
 それらのニーズは、生活に必要なものですからなくなりはしないものの、その仕事が新たに発展するという展望ももちろんないだろうと思いました。

 しかし、そこで、自分が何ができるかと考えると、一つのアイデアがわいたのです。
 それは、こういう自然の豊かな田舎で、子供たちの合宿学校を作るということです。

 田舎ですから、子供たちを教える先生はあまりいません。わざわざそのためにやってくる人もいないでしょう。
 しかし、今はネットの技術が発達しているので、オンラインで子供たちを教える仕組みであれば、先生は都会にいたまま田舎の子供たちを教えることができます。

 そして、子供たちは、都会の狭い公園で遊んだり、家の中でゲームをしたりするよりも、自然の中で自由に遊んだ方が、ずっと多様に楽しい生活を送れるはずです。
 その多様性と楽しさは、将来その子が何か創造的な仕事をするときに生きてくるでしょう。
 また、何よりも、子供時代のいちばんの目的は幸福な子供時代を過ごすことにあります。
 子供時代の教育の最重点は、この楽しく多様な遊びをすることで、それは子供時代でなけれができないことです。

 子供たちには、家族との触れ合いも大切なので、週に一度、土日の休みに都会の両親のいる家に戻ります。
 また、土日だけでなく、普段の日もオンラインで両親とコミュニケーションをとることができます。
 両親は都会で仕事をし、子供は田舎の自然の中で学びそして遊び、両親の休みになる土日や平日の夕方は家族で一緒に交流するのです。
 こういう形で、大人の仕事生活と子供の勉強遊び生活の両立ができるのではないかと思いました。

 また、こういうオンラインのコミュニケーションのある教育を、自然の豊かな田舎で行うことができれば、それが田舎の新しい経済の活性化につながると思いました。

 そういう展望を考えた結果、今年から長期間の滞在も可能な夏の自然寺子屋合宿を行うことにしました。
 合宿の1単位は2泊3日ですが、希望すればその2泊3日を何回も続けることができます。
 そして、全員にクロームブックを渡し、午前中はオンラインで勉強し、日中は自然の中で遊ぶという形で勉強と遊びを両立させます。

 この合宿所では、子供たちのご両親やご家族も、夏休みなどで時間がとれれば一緒に合流して宿泊することができます。
 そうすれば、午前中は子供たちが勉強し、昼は子供たちも家族も一緒にみんなでバーベキューをし、午後は子供たちが遊びに出かけ、両親は近くの温泉に出かけ、夜はそれぞれに団欒するというようなことも可能です。

 将来は、日本の子供たちだけでなく、アジアをはじめとする海外の子供たちで日本で日本文化や日本語を学びたいという生徒も対象に、長期滞在の可能な合宿学校を作っていこうと思っています。

 今年は、7月23日から8月23日までの期間、那須高原で2泊3日を1単位とする自然寺子屋合宿を行います。(お盆の前後1週間ほどは除く)
 詳細はおってホームページでお知らせします。


 以下は、何年か前に書いた、地方の経済の変化についての記事です。
====
マイルドヤンキーとなる若者――グローバルからローカルへ、そしてローカルから
https://www.mori7.com/index.php?e=2339

 ハーバード大学などアメリカのハイレベルの大学に日本の若者が進学しなくなり、その代わり中国や韓国の若者が急速に増えているそうです。
 しかし、日本の若者全体が海外に行かなくなったわけではありませんから、特に優秀な層が、海外に行かなくなっているのだと思います。
 この現象を見て、最近の若者は覇気がなくなったと思う大人は多いと思います。しかし、それは実は違うのです。

 海外と日本という対比と似ていますが、最近の若者には、大都会よりも地元へという志向が強くなっているようです。
 マイルドヤンキーという言葉がありますが、地元でそれなりに自分らしい、そこそこに楽しい生活を送るという傾向が強くなっているのです。

 今の日本の社会では、ローカル経済は、グローバル経済とは切れて存在する面が強くなっています。だから、円安でグローバル企業が利益を上げても、それがトリクルダウンする形で地方を潤すところにまで行かなかったのです。

 しかし、そのことは逆に、これからグローバル経済に金融危機が見舞い、大きなシュリンクが起きた場合も、そのシュリンクが地方にまで波及することが少ないだろうことを予想させます。

 地方の経済は、生活の必要で成り立っています。もちろん、ネットの影響を受ける分野は、グローバル経済の影響を受けますが、そうでないリアルな地方の産業は、世界的な経済危機があろうがなかろうが同じように存続し続けるのです。

 このような情勢の中で、若者の発想は、世界を相手に大儲けをするという過酷な競争の人生には向かわずに、地元で成り立つ個性を生かした、大儲けもないかわりに大損もない、長続きする生活へと向かっているのです。

 しかし、この生活には続きがあります。それは……(つづく)
====

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森川林 20170420 1 
 大人は仕事の必要上、都会で暮らさなければなりません。
 しかし、子供は本当は自然の豊かな田舎で暮らせるといいのです。
 田舎で暮らす場合に心配なのは教育ですが、それはオンラインでカバーできるようになっています。
 大人の仕事がオンラインでカバーできるのはまだ先になるでしょうが、子供の教育では一足先にオンライン化ができています。
 田舎に子供たちが集まれば、リアルな人間どうしの交流も盛んになります。
 ということを考えて、長期間の滞在も可能な夏の自然寺子屋合宿を企画しました。


nane 20170420 1 
 夏の自然寺子屋合宿の合宿所の近くに牧場があります。
 将来は、その牧場で馬を育ててもらい、夏の合宿のときの子供たちの移動には、馬を使いたいと思っています。
 しかし、たぶん周囲から、「あぶない」とか何とかいろいろ言われるので、馬による移動は自分だけになると思います。
 と言っても、馬にまだ乗ったことはありませんが。

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記事 2923番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/19
思考発表クラブで作文の予習の話――掲示板に掲載 as/2923.html
森川林 2017/04/19 06:18 


 現在学年別の思考発表クラブで、作文の予習の構想図作成と算数の似た問題作りを行っています。
 その作文の予習に使うyoutubeなどの素材を今後ホームページで紹介していきます。
 作文の勉強で大事なことは、事前に課題を見て書くことを考えておくことですから、ぜひごらんください。
 こういう形で紹介しています。

■小2の実行課題の中で「山菜採りに出かけよう」

▽自然に生えてるツクシをキンピラにする!!
https://www.youtube.com/watch?v=4SPxm3Oj3ZQ
(2分あたりから)
▽近所に生えてる木の芽食ってみた!
https://www.youtube.com/watch?v=g0vp1_bfvHU
(4分あたりから)
▽フキノトウの出荷 那珂川
https://www.youtube.com/watch?v=wzeJR5Ryhx0

■小3の4.3週の感想文課題「たびをする草や木のみ(感)」

▽飛ぶカタバミの種子 スロー動画
https://www.youtube.com/watch?v=1cKvFKrSVDY
▽自然観察の達人 (2)飛んで回ってひっついて~たねの不思議~
https://www.youtube.com/watch?v=LZapBvrJQ2Y
▽種子の戦略ハイスピードカメラ
https://www.youtube.com/watch?v=mZ3Tk6XZjyo
▽ようこそ!米ちゃんの工作ランドへ (5)空飛ぶ種だ!プロペラシューター
https://www.youtube.com/watch?v=6xtFVa1iSaM

■小4の4.3週の感想文課題「ミイラ取りがミイラになる(感)」

▽レゴ ミイラ取りがミイラになる話(リメイク版)
https://youtu.be/qOvG4HQVbuI
▽【簡単ハロウィン料理】春巻きの皮で作るミイラ焼きのレシピ Halloween Recipe
https://youtu.be/hrG2cS3xO4E
▽Halloween Recipe 簡単ハロウィン レシピ かぼちゃサラダ、ミイラの天ぷらうどん
https://youtu.be/OuFBkcZSVZo
▽桂文朝 ミイラ取り
https://youtu.be/G3OiNwmMQik

■小5の4.3週の感想文課題「べつにすてきなものじゃないし(感)」

▽断捨離でこどもの成績は上がるって??
https://www.youtube.com/watch?v=NFYvsT_VWlk
(1分~2分、6分~7分あたり)
▽ごみ箱撤去、持ち帰りを 小金井桜まつりで「ごみゼロ作戦」
https://www.youtube.com/watch?v=ZS16q1ms5AA
(0分~1分)
▽F-19 ★特大ゴミ箱の作り方★How to make a big box.Origami
https://www.youtube.com/watch?v=-izSyjfxD8Y

■小6の4.3週の感想文課題「読書の楽しみは(感)」

▽クローズアップ現代:2人に1人が“読書ゼロ” 日本人に何が? 2014 12 10 19 30
https://www.youtube.com/watch?v=07AzhzbAxVw
▽読書のすすめ
https://www.youtube.com/watch?v=FEPh3hZA7G0&t=71s
▽【読書の秋】読書の驚くべき体への効果!
https://www.youtube.com/watch?v=umiTUeHIPN4

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森川林 20170419 1 
 言葉の森の通学教室では、現在、予習シートという形で、生徒が事前に作文の予習の構成図を書いてくるようにしています。
 こういうシートがあると、両親への取材などもしやすいので、通信教室でも今後同じような仕組みを作っていく予定です。
 当面は、思考発表クラブで紹介している作文の予習動画などを見て、それぞれの家庭で作文の準備としての事前の話をしていくとよいと思います。


nane 20170419 1 
 今の社会のひとつの特徴は、共有という考え方があらゆる分野に広がりつつあることです。
 教育に関しても、これまでの教科書+授業という一方通行の勉強ではなく、教科書+授業+youtube+参加という共有の形がこれから増えてくると思います。
 シェアリング・エデュケーションと言うのでしょう。


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記事 2922番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/19
子供に作文を教えるために、自分が作文を習う方法もある as/2922.html
森川林 2017/04/18 04:14 


 子供に家庭で作文を教えるのは、かなり難しいものです。
 それは、教える当のお母さんやお父さんが、子供のころに作文の書き方を習ったことがないからです。

 だから、作文を書くときの子供の気持ちがよくわかりません。
 昔、こんなことがありました。
 「楽しかったこと」という題名の作文がなかなか書けないので、お母さんがしまいに怒り出して、子供が泣きながら「楽しかった」という作文を書いた、という笑い話のようなかわいそうな話です。

 教える人が作文を書くときの苦労がわかっていれば、子供にも書きやすくアドバイスすることができます。
 その方法の一つが、大人が子供と同じ作文を書く練習をすることです。

 例えば小学2年生の子供の作文を教えてあげたければ、大人が小2の作文の課題から練習をするのです。
 そして、自分が教わった方法で子供に書き方を教えてあげます。
 言葉の森では、このように、社会人が小学生の作文を書く練習をすることもできます。

 もう一つは、もっと本格的に森林プロジェクトの作文講師資格講座を受講することです。
 これは、小1から高3までの作文指導を本格的に学べます。
 これから、記述力や作文力は入試でも大事になってきますから、自分の勉強も兼ねて作文の教え方を学ぶのは役に立つと思います。

====
おじいちゃん、おばあちゃんが孫に教える作文
https://www.mori7.com/index.php?e=1728      

 作文指導には、その子のことをよく知っていて、親身に指導できる先生が必要です。
 言葉の森の電話通信指導は、担任の先生が毎週生徒に電話をして作文の勉強をするので、自然に生徒と先生の間で信頼関係が生まれます。

 しかし、そういうシステムで作文指導を受けられる機会は、ほかにはほとんどありません。
 そこで、考えられるのは、家庭でお父さんやお母さん、又はおじいちゃんやおばあちゃんが、子供や孫に作文を教えるという仕組みです。

 言葉の森には、幼長から社会人までの生徒が学んでいます。そして、作文専門の指導は、30年間の実績があります。
 作文の指導はベテランの先生でないとなかなかできないと言われていますが、言葉の森にはその指導のノウハウが充分に蓄積されているのです。

 そこで、例えば、孫が小学1年生になるときに、おじいちゃんが自分も小学1年生の教材から、言葉の森の作文の通信の授業を受けてみるのです。すると、その教材と教え方をそのまま、孫にも伝えることができます。
 自分自身も同じテーマで作文を書いているので、子供がどういうところで書きやすくなったり書きにくくなったりするかということが手に取るようにわかります。

 そうして、孫の学年が上がるとともに、おじいちゃんの作文の学年も上がっていきます。おじいちゃんの学年は飛び級で先に上がっていってもいいでしょう。
 勉強が軌道に乗れば、近所の同学年の子供たちを一緒に教えることもできます。子供は、家庭でひとりで勉強するよりも、数人で集まって勉強した方が意欲的に取り組むので、気の合った友達を呼んで家庭で作文の勉強を続けることもできます。この場合は、森林プロジェクトという仕組みに切り換えて家庭作文教室を開くこともできます。

 しかし、そこまで本格的にならなくても、自分の家の子供や孫に教えるだけならすぐにできます。
 作文の勉強という最も続けにくい学習が、家庭の対話の中で楽しく続けられるようになるのです。

 言葉の森では、この春から、社会人が自分の選んだ学年で自由に学べる作文の電話通信指導を開始します。この通信指導を生かして、子供や孫に作文を教える機会を作っていただければと思います。
 長年の風雪に耐えたおじいちゃん、おばあちゃんが教える作文は、きっと味のあるものになるでしょう。

 お問い合わせは、電話0120-22-3987(平日9:00~20:00)
====

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森川林 20170418 1 
 作文は、勉強の中で最も教えにくいものでないかと思います。。
 その理由は、答えがないということと、そのときの精神的なものに左右されたり、題材のよさという偶然に左右されたりすることがあるからです。
 また、作文の勉強は、話し声のあるところでは書きにくいという特徴があります。
 そして、いちばん大きな原因は、作文を教える人が作文の書き方を習ったことがないことです。
 そのため、作文を書く子の気持ちがよくわからないのだと思います。


nane 20170418 1 
 低学年の子の作文指導をするとき、先生が子供が書くよりももっといい表現を教えて書かせてしまうことがあります。
 それは、一見指導のように見えますが、作文の結果がよくなるだけで、子供の実力がついたわけではありません。
 ということは、少し考えればわかることですが、今でもこういう教え方をしているところが多いのです。
 大事なのは上手な作文を書かせることではなく、そういう実力をつけることです。


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手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

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●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
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