作文が好きで得意なのに、模試の点数が悪かったというケース オンラインの少人数クラスで次々に暗唱をする子供たち 9月4週に発表交流会と保護者懇談会 小1親子作文をはじめとする寺子屋オンライン作文クラスと森林プロジェクトの講師 日曜朝の「親子作文」体験学習の1回目の授業の説明動画

記事 3277番  最新の記事 <一つ前の記事 一つ後の記事> 2018/9/24 
緻密に読む力より、長い文章をばりばり読む力が真の国語力
森川林 2018/04/16 05:17 

 「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」で、著者の新井紀子さんが調査した面白いデータがありました。
 それは、かなりおおまかに言うと、文章を緻密に読むテスト問題で、東大クラスの学生の得点だけがきわめて高く、そのほかの大学は早稲田大、慶応大も含めて、大学のレベルに応じてはいるものの、それほど大きな差がない程度に並んでいたのです。

 この表とグラフだけを見ると、東大生はダントツに頭がよく、そのほかの大学は難易度の違いはあるが、それはただ量的な差だけであるような印象を受けると思います。

 しかし、私はこれを見てすぐにわかりました。
 東大受験を目指す生徒は、受験勉強として文章を緻密に読む訓練をしているのです。そのほかの大学は、そういう訓練をせずにただ実力だけで試験に臨んでいるということなのです。

 私がそう思ったのは、大学入試センター試験の国語問題を解く勉強を教えたことがあるからです。(今は時間がないのでやっていませんが、そのコツを知りたい方は、言葉の森のホームページでセンター試験という言葉で検索してみてください。)

 高校3年生に、夏ごろからセンター試験国語の解き方の授業をすると、最初はどの生徒も平均点の60点ぐらいしか取れません。
 ところが、解き方を説明すると、次の週からほとんどの生徒が満点近い高得点を取れるようになるのです。

 この緻密に解くというコツは、英語の試験でも同じです。
 センター試験の問題は、文章の全体を大体読み取るという読み方ではなく、文法的な知識をもとに厳密に読むという読み方で問題を解かないと、うっかり間違えるという問題がかなりあるのです。
 それは、実力というよりも、解く訓練で身につく力です。
 だから、現在の入試の主流になっているこういう入試問題は、生徒の実力を必ずしも反映したものではないと思ったのです。

 では、生徒の実力は、国語の場合、どういうところで表れるかというと、それは、緻密に読むことよりも、長い文章をばりばり読むというところにおいてです。
 国語の実力のある人は、長い文章を見てもすぐに読みますが、国語の実力がない人は、その長さを見ただけで読む気がなくなることがあります。

 今は、スマホで文章を読んだりやりとりしたりすることが多く、昔のように本をじっくり読むという時間が少なくなっています。スマホで読んでいると、長い文章はそれだけでパスしてしまうようになります。
 だから、長い文章を読む力は、全体に低下していると思います。

 中学入試の作文の試験問題でも、そういう長い文章を読み取れることを条件とする問題が増えています。
 これは、緻密な問題で学力を評価するよりも、ずっと生徒の学力の実態に合っていると思います。

 さて、そういう長い文章を読ませる作文試験問題の例があったので、ハイパー作文の資料として載せておきました。

▽ハイパー作文4.4週(中学入試・高校入試問題の例と解説)

 「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」で、著者の新井紀子さんが調査した面白いデータがありました。
 それは、かなりおおまかに言うと、文章を緻密に読むテスト問題で、東大クラスの学生の得点だけがきわめて高く、そのほかの大学は早稲田大、慶応大も含めて、大学のレベルに応じてはいるものの、それほど大きな差がない程度に並んでいたのです。

 この表とグラフだけを見ると、東大生はダントツに頭がよく、そのほかの大学は難易度の違いはあるが、それはただ量的な差だけであるような印象を受けると思います。

 しかし、私はこれを見てすぐにわかりました。
 東大受験を目指す生徒は、受験勉強として文章を緻密に読む訓練をしているのです。そのほかの大学は、そういう訓練をせずにただ実力だけで試験に臨んでいるということなのです。

 私がそう思ったのは、大学入試センター試験の国語問題を解く勉強を教えたことがあるからです。(今は時間がないのでやっていませんが、そのコツを知りたい方は、言葉の森のホームページでセンター試験という言葉で検索してみてください。)

 高校3年生に、夏ごろからセンター試験国語の解き方の授業をすると、最初はどの生徒も平均点の60点ぐらいしか取れません。
 ところが、解き方を説明すると、次の週からほとんどの生徒が満点近い高得点を取れるようになるのです。

 この緻密に解くというコツは、英語の試験でも同じです。
 センター試験の問題は、文章の全体を大体読み取るという読み方ではなく、文法的な知識をもとに厳密に読むという読み方で問題を解かないと、うっかり間違えるという問題がかなりあるのです。
 それは、実力というよりも、解く訓練で身につく力です。
 だから、現在の入試の主流になっているこういう入試問題は、生徒の実力を必ずしも反映したものではないと思ったのです。

 では、生徒の実力は、国語の場合、どういうところで表れるかというと、それは、緻密に読むことよりも、長い文章をばりばり読むというところにおいてです。
 国語の実力のある人は、長い文章を見てもすぐに読みますが、国語の実力がない人は、その長さを見ただけで読む気がなくなることがあります。

 今は、スマホで文章を読んだりやりとりしたりすることが多く、昔のように本をじっくり読むという時間が少なくなっています。スマホで読んでいると、長い文章はそれだけでパスしてしまうようになります。
 だから、長い文章を読む力は、全体に低下していると思います。

 中学入試の作文の試験問題でも、そういう長い文章を読み取れることを条件とする問題が増えています。
 これは、緻密な問題で学力を評価するよりも、ずっと生徒の学力の実態に合っていると思います。

 さて、そういう長い文章を読ませる作文試験問題の例があったので、ハイパー作文の資料として載せておきました。

▽ハイパー作文4.4週(中学入試・高校入試問題の例と解説)

コメント欄

森川林 2018年4月16日 5時27分  
 入試ということ自体が将来はなくなると思いますが、今の段階で、最も生徒の実力を反映する入試問題は、長い文章を読ませ、長い作文小論文を複数書かせ、口頭試問を行う形の入試問題です。
 もちろん、それは、採点する側の負担が大きすぎるので、当面は実現しないでしょう。(AIで作文小論文を評価するようになるまでは、です)
 しかし、子供の真の学力としては、そういう本質的な方向を考えておくことが大切です。


nane 2018年4月16日 5時43分  
 昔の入試は、牧歌的な問題でしたから、大学のランクと受験生の実力がほぼ一致していました。
 今の入試は、科挙化していて、訓練をした人が高得点を取れるようになっています。
 だから、そういう入試ではない、推薦入試や特色入試のようなものが行なわれるようになってきたのです。
 しかし、もちろんそのためには、学力は5段階のオール4まで取っておくことが条件になります。
 教える人の最初の目標は、全員がオール4が取れるようにすることです。
 そして、第二の目標が、個性と創造性の教育なのです。


コメントフォーム
緻密に読む力より、長い文章をばりばり読む力が真の国語力 森川林 20180416 に対するコメント

▽コメントはここにお書きください。
ほまみむ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「ほまみむ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

(za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
メルマガの配信
▼バックナンバー
○一般用 ダイジェスト版
○生徒用 完全版

Facebookページ
言葉の森作文ネットワーク
いいね! 17,226件
新着コメント11~13件
……前のコメント
小1親子作文を 森川林
 寺子屋オンラインの教育は、google 9/17
日曜朝の「親子 森川林
 日曜朝の作文体験の1回目の授業の動画で 9/14
森林プロジェク nane
 言葉の森では、寺子屋オンラインと、森林 9/14
……次のコメント

オープン教育 1~10件
オープンの川
過去の記事

過去の1~30件目を表示
■毎回の作文が日に日に上達する作文クラス――時間よりも意欲に比例する作文力 9月22日
■作文が好きで得意なのに、模試の点数が悪かったというケース 9月21日
■オンラインの少人数クラスで次々に暗唱をする子供たち 9月20日
■9月4週に発表交流会と保護者懇談会 9月18日
■小1親子作文をはじめとする寺子屋オンライン作文クラスと森林プロジェクトの講師 9月17日
■日曜朝の「親子作文」体験学習の1回目の授業の説明動画 9月14日
■森リンの作文評価の基準は語彙の多様性とバランス 9月14日
■国語のテストはなぜ100点が取りにくいか。それは答えが間違っていることがあるから 9月13日
■7月の森リン大賞、小6、中2,高2の作文――森リン点の高い子は学力も高い 9月12日
■暗唱力のある子は何でもできるようになる 9月11日
■緻密に読む読解力、緻密に書く記述力・作文力 9月10日
■親子作文は、楽しい実験や工作が出発点 9月8日
■受験作文コースの受け付け開始、9月4週に保護者懇談会、9月17日は休み宿題、9月6日は言葉の森のホームページ記念日 9月7日
■日曜日朝の「親子作文」体験学習9月のご案内 9月6日
■自主的な勉強で能率のよい学習を進め、これからの時代に合った独学力、先取り力を育てる――自主学習コース 9月5日
■勉強や実践の成果の創造的な発表を通して、これからの学力に必要となる思考力、創造力、発表力を育てる――発表学習コース 9月4日
■これからの学力の要となる作文力を、友達との交流の中で個性て創造的に育てる――寺子屋オンライン作文 9月3日
■要素還元主義的な要約から全体論的な要約へ 8月31日
■レッドオーシャンで頑張るよりも新しいブルーオーシャンを見つけよう 8月31日
■幼児年長、小学1年生からの親子作文で日本語力を育てる 8月30日
■昼の間に夜がある 8月29日
■親子の対話は真面目さよりも楽しさを優先させて 8月28日
■近年の受験作文の傾向と対策 8月27日
■すべてをよかったことだと思うこと 8月24日
■読解力には段階がある(4)――論理的読解力の先にあるもの 8月23日
■読解力には段階がある(3) 8月19日
■読解力には段階がある(2) 8月18日
■読解力には段階がある――逐語的読解力、共感的読解力、論理的読解力、そして……(1) 8月17日
■言葉の森が森林プロジェクトで目指すもの――寺子屋オンラインの作文教育による教育改革で日本をよりよい国に 8月15日
■幼児や低学年の学習は、ドリルを解くようなものよりも、親子の対話を中心に――親子作文の意義と方法 8月14日
……前の30件
HPの記事検索
ホームページの全記事

 言葉の森新聞

Google+ページ
言葉の森作文オンエア

Twitter
言葉の森@kotomori

RSS
RSSリーダー

代表プロフィール
森川林(本名中根克明)

講師ブログ
言葉の森の講師のブログ

算数の通信教育
できた君の算数クラブ

カテゴリー
全カテゴリー
ICT教育(1)
遊び(6)
新しい産業(23)
暗唱(121)
生き方(41)
息抜き(19)
いじめ(1)
インターネット(25)
英語教育(10)
オープン教育(24)
親子作文コース(9)
オンエア講座(41)
音声入力(10)
音読(22)
オンライン作文(2)
外国人と日本語(4)
科学(5)
学問コース(1)
学力テスト(2)
合宿(14)
家庭学習(92)
家庭で教える作文(55)
漢字(17)
帰国子女(12)
教育技術(5)
教育論文化論(255)
教室の話題(26)
行事と文化(1)
ゲーム的教育(4)
合格情報(27)
高校入試作文小論文(10)
構成図(25)
公立中高一貫校(63)
国語問題(15)
国語力読解力(155)
子育て(117)
言の葉クラブ(2)
言葉の森サイト(41)
言葉の森の特徴(83)
言葉の森のビジョン(51)
子供たちの作文(59)
作文教育(134)
作文検定試験(4)
作文の書き方(108)
算数・数学(22)
自習検定試験(10)
自習表(5)
自然災害(1)
実行課題(9)
質問と意見(39)
受験作文小論文(89)
小学校低学年(79)
森林プロジェクト(50)
政治経済(63)
生徒父母向け記事(61)
生徒父母連絡(78)
全教科指導(2)
センター試験(7)
創造力(9)
大学入試(14)
対話(45)
他の教室との違い(22)
知のパラダイム(15)
中学生の勉强(21)
中高一貫校(11)
寺子屋オンライン(101)
読書(95)
読書感想文(19)
読書実験クラブ(9)
友達サイト(7)
日本(39)
日本語脳(15)
発達障害(1)
発表交流会(20)
東日本大震災(15)
facebook(29)
facebookの記事(165)
プログラミング教育(5)
勉強の仕方(119)
未来の教育(31)
MOOC(2)
無の文化(9)
メディア(8)
森の学校オンライン(2)
森リン(103)
問題集読書(33)
読み物(1)
四行詩(13)
未分類(378)

QRコード






 
小学生、中学生、高校生の作文(2007年4月まで)
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

Donate with IndieSquare