土用どよううし


丑の日うし ひ暑気しょきばらい

 「土用どよう」というのは、季節きせつ変わり目か  めまえ、「四りつ」と言わい れる「立春りっしゅん立夏りっか立秋りっしゅう立冬りっとう」のまえやく18日間にちかんのことです。「丑の日うし ひ」の「うし」は十二支じゅうにしうしのことで、とし数えるかぞ  だけではなく方角ほうがくつき時間じかん数えるかぞ  ためにも使わつか れます。やく18日間にちかん土用どよう期間きかんのうち、12にち周期しゅうきでやってくる丑の日うし ひが「土用どよう丑の日うし ひ」になるわけです。
 江戸えど時代じだいから「丑の日うし ひにちなんで『う』から始まるはじ  食べ物た もの食べるた  夏負けなつま しない」と言わい れていました。夏場なつばうなぎ売れ行きう ゆ 落ちるお  ことをうなぎから相談そうだんされた平賀ひらが源内げんないが、「本日ほんじつ土用どよう丑の日うし ひ」と書いか 張り紙は がみみせ貼っは たことから評判ひょうばん呼びよ うなぎだい繁盛はんじょうになりました。これをほかのうなぎもまねをするようになり、「土用どよう丑の日うし ひうなぎ」という風習ふうしゅうにつながったのです。
 丑の日うし ひでもうし食べるた  ということがなかったのは、むかしは四つあしのものを食べるた  習慣しゅうかんがあまりなかったからです。
 いまだったら、「そろそろ土用どよう丑の日うし ひだから、今度こんど土曜日どようび牛丼ぎゅうどんでも食べた 行こい うか」と勘違いかんちが するひともいそうです。

「う」のつく食べ物た もの

 2014ねんに、ニホンウナギが絶滅ぜつめつ危惧きぐしゅ指定していされました。輸入物ゆにゅうもののウナギもありますが、やはり日本にっぽんさんのウナギでないと暑気しょきばらいにはならないがします。
 そこで、今年ことしうなぎではなく「う」から始まるはじ  食べ物た ものについて家族かぞくでさがして、食べた てみるといいでしょう。
 ・うどん ・うめぼし ・うずらの玉子たまご ・ウインナーソーセージ ・ういろう ・うじきんとき ・うのはな ・うぐいすまめ ・うり ・うまかぼう(!?) ・薄皮うすかわまんじゅう(!?) ・うつぼ(!?) 等々とうとう、いろいろな「う」のつく食べ物た ものがあります。
 このなかで、うなぎ代わっか  暑気しょきばらいに効くき 最強さいきょう組み合わせく あ  は、うすあじのうどんに、梅干しうめぼ とうずらの玉子たまご入れい て、「う・まい」と言いい ながら食べるた  ことです。(本当にほんとう うまいかなあ。)


ほかにもある土用どよう

 土用どようには食べ物た もののほかにも、「土用どよう虫干しむしぼ 」や「うし」などの風習ふうしゅうがあります。
 「土用どよう虫干しむしぼ 」とは、梅雨つゆ時期じき湿りしめ がちな衣類いるいや、書物しょもつ調度ちょうどひんなどをかぜのよく通るとお ところで陰干しかげぼ し、カビや害虫がいちゅう発生はっせい防ぐふせ ことです。おもちゃやぬいぐるみなどを干すほ のもいいですね。
 「うし」とは、土用どよう丑の日うし ひ疲労ひろう回復かいふく夏バテなつ  防止ぼうしのために、ももなどの薬草やくそう入れい たお風呂ふろ入るはい 風習ふうしゅうのことです。毎日まいにち入浴にゅうよくできなかった時代じだいには「うし」は特別とくべつだったようです。みなさんも、ハーブや薬草やくそう入れい うし楽しんたの  ではいかがですか。

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