言葉の森のホームページの趣旨にそぐわないと思われる方もいるかもしれませんが、私たちの生活も子供たちの成長も、急迫する政治情勢とは無縁ではないということで書きたいと思います。
今回の尖閣事件の本質は、日中間で戦争を起こさせようと意図しているグループの思惑が一致したことにある。
具体的には、中国のある特定のグループが、国内の権力闘争に日中間の摩擦を利用しようとしていることが一つ。もう一つは、アメリカのやはり特定のグループが、日中間の戦争で漁夫の利を得ることによってアメリカ国内の今後の破綻を糊塗しようとしていることである。
つまり、中国の一部の勢力とアメリカの一部の勢力が、互いの思惑が一致して、何も知らない日本を中国との戦争という袋小路に追い込もうとしているのである。
したがって、日本は、米中の駒として利用されようとしているというのが、現在の情勢の正しい見方である。
彼らのシナリオは、まず、日本と中国が小さな武力衝突を起こすことから始まる。そして、中国が日本の一部を侵略する。その結果、日本の国内で軍事的な対抗策を求める声が高まり、日本の軍事化が急速に進み、日中間の戦争へとエスカレートする。この間、アメリカは、日中間の戦火が拡大して止められなくなるまで動かない。
ここまで来れば、このシナリオで得をするのはだれで、損をするのはだれかということがわかるが、そこでわかったのでは遅いということである。
私は、自分のブログで、日本は毅然として中国の不法な行為に対峙せよということを書いたが、毅然として対峙するというのは、武力に対して武力で応えることではない。あくまでも平和な議論によって話し合うことである。
そして、その一方で、日本は事態の解決に向けて動かなければならない。日本が動く場所は、中国との交渉ではなく、アメリカとの交渉である。
もともと米中の一部の勢力の隠れた思惑で始まった事件なのだから、日本が当事者ではなく、アメリカと中国が当事者である。そして、このことで、米中が戦争を開始しようとするならば、日本はそこから静かに抜けなければならない。それが本当の勇気である。
日中は争わないという一点を明確にしておくことが必要だ。
以上の見方に賛同される方は、情報を拡散していただければと思います。
233-0015 横浜市港南区日限山4-4-9
●言葉の森オンラインスクール 電話045-353-9061
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コメント欄
今、米中で進められている軍事対話の再開も、この文脈で考える必要がある。
一方、ロシアの北方領土訪問計画は、単にロシアがこの機会に自分の利益も拡張しようとしているだけだ。
今回の領海侵犯事件はいわれるような背景があるのかもしれませんね。
一市民が自分の船で遠くの日本領海を侵犯し、相手艦船にぶっつけるという行為を自前で、やるはずがない。
中国人は個人主義で、そういうことをやる人種ではないと聞いている。
そうすれば、裏になにかありますね。
おっしゃるように、日本は毅然と対応すべきです。
もちろん武力はいけません。
100年前と今は情勢が違います。
それを100年前と同じ対応を相手がしても、こちらはしてはなりませぬ。
daikaisuiさん、ありがとう。
裏で操られている人が結構いそうです。中国にも、日本にも。
特に、マスメディアがいちばん裏で操られていそうな気がしないでもありませんが(笑)。
新聞やテレビの扇情的な記事に流されないようにする必要がありますね。
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