受験で作文・小論文の課題に取り組む人のために、試験前の準備を「言葉の森新便」から転載します。
作文の試験で、いちばん頼りになるのが、自分がこれまでに書いた作文の蓄積です。
作文をたくさん書いていると、その中に必ず、自分でも驚くほどいい表現や実例や意見が入った文章を書くことがあります。そういう文章を蓄積しておくことが作文の試験対策です。
これまで作文を書いていなかったが、これから試験があるという人は、とりあえず10種類のテーマを決めて作文を書いていきましょう。テーマを変えて10本の作文を書いていると、試験の本番でもその中のいくつかの実例や表現で生かせるのが出てきます。
====言葉の森新聞の記事より====
(1)これまでの作文をファイルしておきましょう。
(2)上手に書けていると思ったところに赤ペンで線を引いておきましょう。
(3)線を引いたところを何度も繰り返し読んで、覚えましょう。
(4)これまでに書いた作文の中で、自分らしい体験実例が書かれているところを二つ選び、その実例をいつでも書けるようにしておきましょう。
(5)試験の始まる直前まで、作文のファイルを読みましょう。
(6)課題が出されたら、頭の中にあるこれまでのいい実例、いい表現であてはまりそうなものを思い出して、問題用紙の横などにメモしましょう。
(7)全体の構成は、第一段落「説明と意見」、第二段落「理由・方法・実例」、第三段落「理由2・方法2・実例2」、第四段落「第一段落と同じ意見」という形を基本にしましょう。それぞれの段落の長さは150字ぐらいが目安です。
(8)構成メモを考えたら、字数配分で8割ぐらいまでのところは、できるだけ速く書き、最後の2割はじっくり書くようにしましょう。
(9)結びの第四段落には、できるだけ「確かに……」という言葉で反対意見に対する理解を入れましょう。
(10)書き出しと結びの意見は必ず対応させましょう。
(11)課題文の中にあるキーワードは、できるだけ結びの5行の中に入れましょう。
(12)習った漢字は全部使いましょう。書こうとする漢字に自信がないときは、別の表現の仕方を考えましょう。
(13)できるだけ指定の字数ぎりぎりまで書きましょう。