子供たちに四行詩と読書の自習の話をすると、四行詩をしっかり書いてくる子の中に、読書よりも四行詩を優先させてしまう子が出てきます。
食事にあてはめると、読書が主食で、四行詩はデザートです。
難しそうなものや勉強の形になっているものを優先しがちなところが、誰にもあるようです。
勉強では、幹と枝葉を間違えないことが大切です。幹が読書で、四行詩や読書の記録は枝葉です。
同じように、長文の暗唱も、やさしい事実文ではなく難しい説明文に取り組む子がいます。
事実文は、言葉とイメージが結びつくので流れがつかみやすいのですが、説明文は、すぐにはイメージも出て来ず流れもつかみにくいので質的にかなり難しくなります。
説明文の場合は、回数を増やしてやりとげるようにするか、それが無理ならやはり事実文に戻って基本をしっかりやっていくことが大事です。
似た例で、読書をする時間がないから問題集の読書を中心にするという子がいます。
これは、受験生の場合にはやむを得ない面もありますが、受験の何年も前から読書を省略してしまえば、かえって本の面白さを味わうという基礎力がつきません。
小学校低中学年の親で、子供に難しいことを長時間させすぎている人が多いということをよく感じます。
自分が小学校低中学年のときにやっていたことと同じような生活をさせるのが子育ての基本です。それに、少し改善点を付け加える程度がよくて、自分の小学校低中学年のころの生活とかけ離れたことをしない方がいいのです。
塾や習い事にたくさん通う子の中に、その教室に行くこと自体が勉強のようになっている子がいます。
どんな塾や習い事でも、その学習を徹底させようと思えば、家庭での宿題が出ます。
家庭での宿題が毎日10分であっても1週間やれば1時間になりますから、塾に行って毎週1時間勉強するのと同じ時間になります。そして、実際は家庭での毎日10分の勉強の方が、塾での1時間の勉強よりもずっと大事なのです。
勉強の基本は、家庭です。同じ学校に通って、同じような塾や習い事に通って、どうして実力に差がつくかというと、その差はやはり家庭にあります。家庭で、読書や対話という学力の基礎となる時間をしっかり確保していくことが大事なのです。
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週3回の通塾、塾の宿題、復習などで、自由になる時間は極端に少ないのですが、息子は、問題集読書をいやがらず、どちらかと言うと楽しみながら、ほぼ毎日続けています。
元々要領が良い方ではなく、どちらかと言えば、四行詩の書き方も雑で、メモ程度。こんなもので良いのか?と、疑問に思っていましたが、まず、大事なことは、毎日続けることなのですね。
ところで、このペースで読み続け、2回目に入った時、特に気をつけることはあるのでしょうか?
問題集読書で大事なことは、いいと思ったところに傍線を引きながら読むことです。
いいというのは、面白い、よくわかった、表現が気に入った、などというところです。
2回目に読むときにも傍線を引きますが、1回目に読んだときに引いた傍線と重なってもかまいません。
本当は、繰り返し4回ぐらい読めるといいのですが、1年間の間にはなかなかそこまでいかないと思います。
有難うございます。読むのに熱中して、傍線を引き忘れることがあるので、これから気をつけるようにします。
問題集読書をすることで、学校説明会や入学案内とは違う角度で、それぞれの学校を見ることができるように思います。親も楽しませていただいています。
物語文だと傍線を引くことはあまりないのですが、それでも、「ここはいいなあ」と思ったところには引いておくといいと思います。
読むときは、傍線を引きながら読むことに徹して、四行詩は、全部読み終えたあとに、その傍線を引いた箇所をもとにして書いていくといいと思います。
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