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大学生の勉強の仕方―大学生は、挑戦する大学生活と古典の読書を  2011年3月1日  No.1183
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■大学生の勉強の仕方

 大学入試は、決して勉強のゴールではありません。昔のような学歴社会では、大学に入ることがそのまま将来の職業に結びついていましたが、今はそういうことはありません。

 小学校から大学までずっと学校の中での生活が続くと、学校でよい成績を取り、偏差値の高い学校に入ることが目標のように考えてしまいがちですが、人生の本当の目的は学校に入ることではなく、仕事をすることです。大学は、今後の仕事の準備をする場です。

 こう考えると、大学で真面目に授業に出て、よい成績を取るだけでは不十分です。日本の場合、大学での勉強は高校での勉強よりも易しいことが多いので、単位を取って卒業するだけなら簡単にできます。大学生は、この余裕のある学生生活を生かして、自分の幅を広げる勉強をしていきましょう。

 そのために役立つのが、自分がリーダーシップをとるような経験をすることです。「若いうちの苦労は買ってでもせよ」という言葉があります。大学生のころは、いろいろなことにチャレンジして、自分の可能性の幅を広げておくことが大切です。

 大学3年生になると就職活動が始まりますが、就職のときにいちばんのポイントになるのが、この学生時代のチャレンジの内容です。単に勉強をしていただけとか、アルバイトを熱心にしたとか、サークル活動をがんばったというだけでは、アピールするものがありません。ただし、勉強でも、アルバイトでも、サークル活動でも、その内容に困難なものに挑戦し何らかの成果を上げたという要素があれば高く評価されます。就職活動で評価されるために大学生活を送るわけではありませんが、せっかくの4年間を無為に過ごさないように、常に自己の向上ということを考えて大学生活を送っていきましょう。

 大学時代は、できるだけ古典を読みましょう。大学の授業で指定された教科書を勉強しても、将来あまり役に立ちません。大学を卒業すれば、大学の授業で勉強したようなことはほとんどは忘れてしまいます。卒業したあとも残るものは、古典の読書です。古典というのは、岩波文庫に収録されているような歴史的に評価の定まった本です。自分の専門の分野に限らず、幅広く古典を読んでおくと、それが社会に出てからも役立つ教養になります。

 読書会は、参加するメンバーの中のレベルの低い人に合わせた集まりになりがちです。読書は、ひとりで読んでいく方が身につきます。大学生は、自由な時間がかなりあります。特に何もすることがないときはとりあえず読書をすると決めておけば、時間を無駄にすることがありません。そのためにも、いつでもどこに行くときでも読みかけの本を1冊は持っていくようにしましょう。

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