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孤独力  2007年5月7日  No.147
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 今年の連休も、ずっとひとりで好きなことをしていました。今年は、連休前から意識と確率の研究をしようと心に決めたので、朝から晩までパソコンを前に同じことを黙々とやっていました。我ながら、よくこういう単調な生活が飽きないと思うほどでした。連休というと、子供が小さいころは近くの海や山に出かけることが多く、それはそれで楽しいものでしたが、やはり自分のペースで過ごせる時間がいちばんです。
 そこでふと思ったのは、勉強の力は、孤独に同じことをする力ではないかということでした。よく、友達と連れ合って図書館に行って勉強をするような人がいます。友達づきあいのいいことは別の意味で長所ですが、勉強に関してはあまりプラスにはなりません。
 昔、私がある図書館に行くと、朝からひとりで法律の勉強をしているらしい30代ぐらいの人がいました。私は、自分の好きな本を読んだり調べ物をしたりしたあと図書館を出て、夕方またその図書館に行ってみると、朝いた人が同じ場所で同じように勉強をしているではありませんか。そのときに、しみじみと、勉強の好きなひとはこういう人なのだろうなあと思ったものでした。
 これは、努力や心がけ以前に、その人が孤独に同じことをするのが好きな性格かどうかという問題です。もちろん、それが単純にいいことだというのではありません。世の中がそういう人ばかりでは、やはり発展しないでしょう。いろいろな性格の人がいるから、このように豊かな社会が生まれたはずだからです。
 しかし、子供の小さいころに、そのように孤独に同じことをする力をつけておくことは大事です。
 そのために一つ親が心がけておくことは、子供が何かに熱中しているときに、それを中断させないということです。
 小さい子は、あることに熱中すると、食事の時間も忘れて取り組むことがあります。親はつい、日常生活の流れを優先させたがるため、子供に遊びを中断させてしまいがちです。しかし、それは長い目で見て、子供の集中力を発達させないことになります。子供自身が空腹に気づくまで、熱中していることを続けさせるというのがよいやり方です。
 しかし、どうしてもスケジュールどおりにしないと困るという場合ももちろんあります。そのときは、突然「もうやめなさい」と言うのではなく、最初に「あと15分ぐらいしたら、そろそろかたづけてね」と声をかけるのです。そうすると、子供は心理的な抵抗なく、15分ぐらいたつころに自然に遊びをかたづける方向に向かいます。15分過ぎてもなお熱中して止まらないときでも、子供の心にはもう準備ができていますから、「はい、もうおしまい」と言われてもほとんど抵抗はありません。
 現代の小学校生活では、こういう集中力は、かえって集団活動の流れに乗れないマイナス面を生み出すこともあります。しかし、それも子供が中学生になるころには自然に解決していきます。子供が小学校の低中学年のころまでは、スケジュールよりも集中力を育てることを優先していく方がいいのです。

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