体験学習をしている子供のお母さんの中には、子供につきっきりでアドバイスをして、長時間熱心に教えてしまう人も多いと思います。
作文というものは、特に低学年の作文の場合は、大人が見れば不十分なところだらけです。小学校1年生の生徒では、会話の改行など何度教えてもわからないのが普通です。それは、普段の会話で話し言葉にカギカッコがついていたり、改行されていたりするようなものを見ていないからです。会話がカギカッコで改行だとわかるのは、そう書いてある本を何度も読んで自然にそのルールを覚えるからです。
ところが、大人は、自分にわかっていて子供にわからないことを、つい理屈で教えてしまおうとするのです。理屈で教えたことは、一度ではなかなか身につきません。すると、熱心に教えれば教えるほど、大人は叱ることが多くなり、子供は勉強が苦手だと思うようになるのです。
熱心に教えれば確かに少しずつではあっても効果は上がりますが、それよりも大きいマイナスは、そういう勉強の仕方は長続きしないということです。それは、勉強をすることによって、親も子もくたびれてしまうからです。
力のつく勉強は、長続きする勉強です。長続きさせるためには、教える方も教わる方もくたびれずに行うということが大事です。そして、その中でも特に、教える側がくたびれないということが大事なのです。もし、お母さんが子供に教えていて負担に感じることがあったら、次の点をまず改善するようにしてください。
・作文の授業でない日に、毎日長文の音読や暗唱を行い実力をつけておく
・毎日読書をして、文章を読むことに慣れておく
・作文の課題を事前に見て、その課題に合ったお父さんやお母さんの似た話をしておく
以上の、作文の授業のない日にやっておく準備ができていれば、もし当日、作文が書けなくなっても対処の仕方は簡単です。それは、親子で一緒に構成図を書くことです。その場合、親が子供と話をしながら親のペースで構成図を書いていきます。これでは、親の書いた作文のようになりますがそれでもいいのです。
何度かこういうやり方で構成図を書き、それをもとに作文を書かせていると、子供はすぐに自分で書く要領を身につけます。
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