学力には、記憶力と理解力と創造力とがあります。
記憶力とは、外にある情報を自分の中に取り込む力です。
理解力とは、内部化された知識を抽象的な概念で統合する力です。
創造力とは、その知識や概念を組み合わせて新しい概念を作り出す力です。
記憶力が横に広がるお皿のような平面の広さだとすると、理解力はその上に積み重なるトンガリコーンの高さです。(あまりいいたとえじゃないか)
... すると、創造力は、お皿の下に生えてくるトンガリコーンの深さです。(更に変なたとえになった)
人間には、ある知識を知るだけでは飽き足らず、知識と知識の間にある関係を知りたいという気持ちがあります。
だから、子供はすぐ、「どうして」と聞くのです。
この「どうして」が、子供が新しい概念を獲得するチャンスです。
家族の対話の中で、子供が、「どうして」と聞いたら、お父さんやお母さんがそれを一緒に考えてあげるのです。
たとえ答えの出ないことであっても、考えること自体が考える力を育てます。
間違っても、「そんなこと考えている暇があったら、宿題でもやりなさい」などと言わないこと(笑)。
考える子供を育てるためには、親も一緒に考えることが好きになる必要があるのです。
ところで、今の勉強には、この理解の仕方そのものを記憶させることで成績を上げるという方法もあります。
この方法は受験勉強には役立ちますが、本当の考える力をつけることには役立ちません。
なぜかというと、理解の仕方を記憶させるためには、その問題がパターン化されている必要があるからです。
社会で遭遇する問題の多くは、過去問のない新しい問題ですから、解法を記憶するという発想では対応できないのです。
参考記事「創造性を育てる作文 2」
https://www.mori7.com/index.php?e=1543
今日も、きれいな青空です。
自然の中に出かけると、いろいろな「どうして」が見つかります。
図鑑を持っていくのもいいのですが、いちばんいいのは自分の頭を持っていくことです。(最初からついているけど)
今日も楽しい一日をお過ごしください。