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創造性を育てる教育の土台としての日本語(facebook記事より)  2012年10月30日  No.1644
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 創造とは、Aを知り、Bを知り、A→A’の変化を知ることで、それをBにあてはめたとき得られるB’を発見、発明することです。

 これが、無の文化における創造です。


 だから、出発点として大事なことは、AとBについて習熟し共感することです。

 AとBが自分の手足のように自由に扱えるものになっているからこそ、Aの変化をBにあてはめることができます。


 断片的な知識をただ記憶してテストで再現できればいいというのではなく、その知識を全体の文脈の中でとらえそれを反復して自分のものにする学習が必要になるのです。


 それは技能についても言えます。

 日本において、技能の習熟の基本は、素振りに見られるような基本動作の反復でした。

 ひとつの動作又はひとつの道具が自分の身体と一体となることによって、その技能を他の技能にあてはめる創造ができるようになったのです。


 有の文化における創造は、これとは異なります。

 そこにあるのは、AとBとの対立です。


 矛(ほこ)が、盾(たて)を打ち破ろうとするので、盾は矛に打ち破られまいとします。

 AとBが相互に対立する中で、AはBの弱点を見つけ、BはAの弱点を見つけます。

 これが有の文化における発見と創造です。


 ヨーロッパ文明にあっては、競争は進歩と不可分でした。

 オリンピックは平和の祭典というよりも、武器による戦争をスポーツによる競争に置き換えたものでした。


 しかし、日本の文明にあっては、進歩は競争よりもむしろ共感と不可分の関係にあったのです。


 これからの教育に求められる最も大きな課題は、創造性を育てる教育をどのようにして行っていくかということです。

 その前提にあるのが、自分を取りまく世界や他人に対する共感です。

 その共感のひとつの土台が日本語なのです。



 丸い大きな月が西に沈むころ、東の空が明るくなってきます。

 地球をはさんで、ちょうど太陽と月が一列に並ぶのが満月。

 月の大きさの400倍もある太陽が、地球から月までの距離の約400倍遠くにあるので、太陽と月が同じ大きさに見えます。(できすぎ(笑))


 それでは、今日は月見で一杯。(というには、まだ一日が始まったばかりですが)

 いい一日をお過ごしください。


 (中根)

233-0015 横浜市港南区日限山4-4-9言葉の森オンラインスクール 電話045-353-9061
 
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