小3の子のお母さんから、体験学習を始めた1回目に、
「先生、もっと句読点の打ち方や、おかしい言い回しを直してください」
と、要望のひとことがありました。
でも、直してすぐ直るくらいなら、もうとっくに直っていたはずです。
だから、直してもすぐには直らないでしょう。
そうすると、直すために、同じ注意を何度もすることになります。
すると、先生が熱心になり、子供が真面目になるほど、勉強は苦しいものになっていきます。
せっかく作文が好きになろうと思って始めた勉強が、苦しい勉強になり、長続きしなくなったら、元も子もないのです。
子供の書いた作文に直すところがあったら、その原因は、作文にあるのではなく、これまでの日本語の生活の中にあります。
だから、直すのは作文ではなく、毎日の読書を含めた生活の方なのです。
そのために、毎日の自習として音読や暗唱や読書をしていきます。
その毎日の自習がスムーズに進むように、作文はいつもいいところを褒めていくのです。
自習によって読む力ががついてくれば、作文にもし直すことがあっても、それはひとことの注意ですぐに直ります。
これは、作文に限らず、勉強すべてに共通します。
子供たちはみんな、勉強ができるようになりたいと思っています。
好きでテストに悪い成績をとりたいと思っている子はいません。
成績が悪いとしたら、それはその子の努力不足というよりも、これまでの勉強の仕方を含む学習生活の問題があったのです。
褒めることが大事ということはよく言われますが、その前提は、できるようにさせて褒めるということです。
直すことも同じです。ただ直すのではなく、直せるようにしてから直すことが大事なのです。
今日は寒い一日になりそうです。
忘年会のシーズンですが、暖かくしてお過ごしください。