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私立全盛の時代から公立復権の時代への変化はなぜ生じているか 1  2013年2月12日  No.1743
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 今日のfacebook記事に、「これからの受験は、条件反射的な知識の試験から、考える力をじっくり見る試験になる」と書きました。
 その理由のひとつに、公立の中高一貫校や高校が次第に力をつけてきたことがあります。

 子供の勉強スタイルの理想は、小学生時代はたっぷり遊び、中学生のころから次第に勉強の時間が増えてきて、高校生になって勉強の自覚ができてから本格的に勉強を始めるというものです。

 ところが、日本では、かなり前から勉強年齢が低年齢化し、小学校時代に詰め込み型の勉強をするスタイルが広がっていました。
 それは、大学入試に実績を上げる学校の多くが、私立の中高一貫校になっていたからです。

 私立の高校が、公立の高校よりも大学進学で成果を上げていたのは、公立の高校には、学区によって受験できる学校に制限があり、中学のときの内申点が合否に影響するという、非競争的な、ということはつまり不自然な制約があったからです。

 私立の中高一貫校は、私立という性格上、優秀な生徒をできるだけ早めに確保する必要から、受験から合格発表までを短時間でできる入学試験を行ってきました。
 すると、学習塾も、その私立中の試験に合わせて受験勉強の方法を組み立てるようになり、その結果、時間をかけてじっくり考えるような問題は影をひそめ、練習したパターンをあてはめ、条件反射的に解くような勉強の仕方が主流になってきました。

 そして、そういう受験型の勉強に早めに取り組めるように、通常の学年の勉強を先取りする形で受験勉強の低年齢化が進んでいったのです。

 ところが、行き過ぎた平等教育に対する反省から、学区制が廃止され、あるいは緩和され、高校が独自の入試を行えるようになり、公立中高一貫校が設置されるようになるなど、公立学校の改革が行われてくると、公立の学校からの大学合格実績が回復するようになってきました。

 公立学校の入試は、私立学校ほど早めに生徒を確保する必要に迫られていません。そのため、試験問題も、私立の学校のように素早く解くことを要求される学力ではなく、じっくり考える力を見るものに変わってきたのです。

(つづく)

====facebook記事より====

 勉強が、知識の勉強から考える勉強になるにつれて、家庭の力が増してきます。

 これまでの受験は、大量の受験生を短期間で採点するために、条件反射的な知識を問うものが多くなりがちでした。
 そのために、その条件反射力を鍛えるような勉強が多かったのです。

 だから、小学生の勉強がいちばん大変で、中学、高校と余裕が出てくるような逆転現象が起きていました。

 しかし、これからはじっくり考える試験が多くなります。
 小学生はたっぷり遊び、中学生のころから勉強に目覚めはじめ、高校生になるころに最高度に頑張り、それが大学生になっても続くというような本来の勉強の姿に戻っていくのです。

 そのときに大事になるのが、家庭の教育力です。
 それは、親子が一緒に過ごす時間を密度濃いものにすることによって育っていくのだと思います。



 昨日は、建国記念日でした。
 太陽の光が、普段よりまぶしいような朝でした。

 新年度に向けて、いよいよ新しいスタートという感じです。
 風はまだ冷たいようですが、太陽が昇ってくるにつれて暖かくなるでしょう。

 それでは、今日も、いい一日をお過ごしください。

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