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解く勉強から読む勉強へ  2013年2月19日  No.1747
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 経済学者の野口悠紀雄さんは、都立日比谷高校から東大工学部に進みましたが、中学生、高校生のときの英語の勉強の基本は、教科書を音読することでした。
 実は、これが、勉強一般に当てはまる最も能率のよい方法なのです。
 その要点は、
(1)1種類の教材に絞ること
(2)それを繰り返すこと
(3)読むことに徹すること
です。
 ところが、多くの小学生、中学生、高校生が、正反対の勉強をしているようです。
 それは、次々と目新しい教材をやってみる、1回かせいぜい2、3回やっておしまいにする、一生懸命に解く、という勉強法です。

 「1種類を」「繰り返し」ということはよく言われていますが、「解くのではなく読む」ということはあまり言われていません。
 読む勉強がなぜ大事かというと、解く勉強は、読む勉強の5倍から10倍ぐらい時間がかかるからです。例えば、文章の書き写しという勉強法があります。しかし、ある文章を1回書き写している間に、同じ文章なら5回は音読することができます。問題を解く勉強では、もっと差がつきます。
 これを、国語の勉強だけでなく、算数・数学にも、英語にも、理科、社会にもあてはめて考えることができます。普通、問題集というと、問題を解くためのものと考えがちですが、この問題集も答えと一緒に読めば読む勉強にすることができます。
 和田秀樹さんの数学の勉強法が、ちょうどこの勉強法でした。問題を見てわからなかったら解法を見て理解するという勉強の仕方ですから、問題を解く勉強ではなく、問題と解法をセットで読む勉強法です。
 この読む勉強法を家庭学習の基本にしていくことで、能率のよい勉強ができるのです。

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