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低学年の漢字力、計算力をどうつけるか  2014年9月16日  No.2218
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 漢字力や計算力は、勉強の基礎です。しかし、基礎ができたから、その後の学力が自然につくというわけではありません。だから、必要以上に計算力や漢字力に力を入れる必要はありません。社会生活では、電卓でも検索でも自由に使えます。計算力や漢字力が社会生活を左右すことはありません。

 しかし、基礎ができていないと、その後の学力はつけにくくなります。特に、今の受験勉強では、計算のスピードや正確な漢字力が要求されますから、受験期には、計算や漢字の力はひととおり完成されていなければなりません。

 ここから出てくる結論は、いかに短い時間で能率よく計算力や漢字力をつけるかということになってきます。
 計算や漢字に長時間かけると、肝心の考えたり遊んだり本を読んだりする時間が少なくなってしまいます。計算や漢字の練習は必要ですが、能率よくやっていく必要があるのです。

 能率よい勉強のいちばんの鉄則は、同じ教材を同じ順序で同じように繰り返すことです。
 例えば、漢字の問題集でも、ページがばらばらになったものや、いろいろな種類のものを次々にやるというのは、あまりよくない勉強の仕方です。
 1冊の問題集(あるいは漢字集)だけを徹底してやれば、その漢字を覚えるだけでなく、その漢字がその問題集(あるいは漢字集)のどのへんに出てきたかということが頭に入ります。この「どのへんに出てきたか」ということがわかるというのが、繰り返し勉強の大事なところです。

 計算の練習でも同じです。九九がよい勉強法なのは、同じ順序で声を出して繰り返すからです。この九九の練習でも、単語カードのように、表に「3×4」と書き、裏に「12」を書くようなものを作って練習するのでは、かえって時間がかかります。ばらばらにしたものを使うのは、仕上げ段階で定着度を試すときです。身につけるときには同じものを同じ順序でやっていく方がいいのです。
 もし、単語カードのようなものを作るとしたら、それをカードとしてばらばらにしたものではなく、1枚の一覧表にしたものにしてそれを指などで答えを隠しながら繰り返すことです。そのようにすれば、その計算がそのシートのどのへんにあったかということが自然に頭に入ります。この「どのへんにあったか」ということがわかるぐらいに同じものを繰り返すことが大事なのです。
 この計算シートは、エクセルの表があればすぐにできます。たとえ3×4=12や3+4=7に習熟するには、
┏━━━┓
┃12 ┃→(このセルは、「=A2*B2」などという式にする)
┣━┳━┫
┃3┃4┃→(このセルがそれぞれA2、B2の場合)
┣━┻━┫
┃ 7 ┃→(このセルは、「=A2+B2」などという式にする)
┗━━━┛
 大事なことは、この計算の一覧シートを計算ごとにばらばらに切り離さずに、1枚の印刷物にしてそれをずっと使い続けることです。

 勉強に時間のかかる子に共通するのは、いろいろな教材に取り組んでいることです。
 今は、豊富な教材が手に入る時代ですから、それだけに、早めに1種類に絞って取り組むことが大事なのです。

233-0015 横浜市港南区日限山4-4-9言葉の森オンラインスクール 電話045-353-9061
 
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