中学生の勉強は、内容的には難しくありませんが、それだけに勉強するコツのようなものが大事になってきます。
(1)家庭での勉強が基本
塾に行っている場合でも、成績の上がる子は宿題などの家庭学習をきちんとしている子です。中学生の勉強は、難しいものではありませんから、子供が自学自習で勉強をして、わからないところだけお母さんやお父さんに聞くやり方でも十分に勉強ができます。英語や数学などは学年が上がると確かに難問も出てきますが、お母さんが一緒に解答を見て考えればほとんどの問題は理解できるものです。また、お母さんが一緒に考えてもわからないような問題は、できなくてもいいと割り切って考えるといいと思います。
(2)模擬試験の活用
家庭で勉強ができるとは言っても、高校入試がある場合は、他の生徒と比較してどの程度の偏差値かということは把握しておく必要があります。公立学校の場合、建前上そういう模擬試験はできませんから、民間の模擬試験を探してときどき受けることになります。市販の公立高入試問題集などに、模擬試験の募集が載っています。
(3)過去問の活用
中3になったら、早めに過去問に取り組んでおく必要があります。塾でも過去問の勉強をしますが、スタートは大体遅すぎます。あまり早めに過去問の勉強をすると、塾での一斉指導がしにくくなるという事情があるためです。ですから、塾に通っている場合でも、家庭で過去問を先取りして勉強しておく必要があります。
(4)夏期講習や冬期講習に参加する
ふだんの勉強は自宅でもできますが、夏休みや冬休みなどの長い休みに自宅で長時間の勉強をするためには強い意志力が必要です。塾に入ると、みんなも一緒に勉強をしているので、長時間の勉強も苦になりません。自宅で長時間勉強する自信がない人は、夏休みや冬休みだけは塾の講習に参加しておくといいと思います。
(5)勉強の中心は教科書と教科書準拠教材
公立高校の場合、出題範囲は教科書からです。数学以外のどの教科も、教科書をしっかりマスターしていれば充分です。問題集も参考書も教科書に準拠したものを選んでおくのが能率のよい勉強をするコツです。
(6)参考書や問題集はじっくり選ぶ
参考書や問題集の種類を途中で変更すると、能率が落ちます。同じ参考書や問題集を3年間使うようにするのが理想です。そのためには、最初の参考書・問題集選びにじっくり時間をかける必要があります。
(7)毎日の勉強は英語と数学と読書
ふだんの勉強は、英語の教科書を暗唱することと数学の問題集を解くことと読書になります。読書は直接、受験勉強に役立つものではありませんが、中学生時代に読書の習慣が途絶えてしまう生徒が多いので、教科の勉強と同じ重要さで家庭での学習に位置づけておく必要があります。理科、社会、国語などの教科の勉強は、ふだんの授業をしっかり聞いて、あとは定期試験前に集中して取り組めば十分です。
(8)数学だけは教科書よりも難問の問題集で
数学だけは、教科書準拠で勉強していると力がつきません。教科書レベルの問題は基礎的な事柄ばかりですから、だれでもできますし、入試には不十分です。また、数学という教科のおもしろさは、難問を解くことにあります。教科書準拠とは別に、国私立高の入試問題が一部に載っているような問題集を準備して勉強する必要があります。
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