音読をしていると頭がよくなります。そのことを食べ物との対比で考えてみます。
食べ物は、よくかむと消化しやすくなります。たとえば、肉を食べると、たんぱく質からアミノ酸へと分解されていきます。よくかむことによってサイズが小さくなり、酵素が働きやすくなることによって分解されるようになります。食べ物は、分解されて初めて自分の体内に吸収されます。
文章も同じです。よく読むことによって、表面上の言葉の理解からより深い理解に進んでいきます。
表面上の理解とは、概要を理解して、それを自分の生活に役立たせるような理解の仕方です。文章を読んで理解して、そこに書かれている内容を自分のアクションに結びつければ、それでその文章の役割は終わります。これを使い切りの文章と言ってもいいかもしれません。私たちが通常読む文章は、ほとんどこういう読み方です。
これに対して、何度も繰り返し読む文章では、それぞれの言葉の背後にある、言葉の持つ文化も含めて理解できるようになります。
たとえば、「出口のないトンネルはない」という言葉があります。これを何度も反復して読んでいると、出口にもいろいろな出口があるということが思い浮かんできます。また、トンネルにもいろいろなトンネルがあるということが感じられてきます。さまざまな出口とさまざまなトンネルがあるということが、自分の経験や社会の文化の蓄積から、豊富な枝葉を伴って理解されてくるということです。
このような理解の仕方をすると、文章が生きた言葉となり、自分の血や肉となって吸収されていきます。
ところが、このように何度も繰り返して読む深い理解の仕方の勉強は、なかなか続けることができません。なぜかというと、音読や暗唱そのものが自己目的化しているような勉強の仕方では、その単純な勉強に飽きてくるからです。
言葉の森では、暗唱、音読した文章を作文や小論文に生かすという形で発展させていくことができます。音読によって、頭がよくなったということが、作文によって確かめられるという仕組みになっているのです。
233-0015 横浜市港南区日限山4-4-9
●言葉の森オンラインスクール 電話045-353-9061
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
コメント欄
コメントフォーム
創造と発表の新しい学力
受講案内の郵送(無料)をご希望の方は、こちらをごらんください。
(広告規定に基づく表示:受講案内の郵送を希望される方はご住所お名前などの送信が必要です)
電話通信の無料体験学習をご希望の方は、こちらをごらんください。
(無料体験学習をお申し込みの方に、勉強に役立つ小冊子をお送りします。)●Online作文教室 言葉の森 「特定商取引に関する法律」に基づく表示」 「プライバシーポリシー」