「教育激変」という本の中で、対談している池上彰さんと佐藤優さんが、それぞれ次のように述べています。
佐藤「誤解を恐れずに言えば、アクティブラーニングは基本的にエリート教育だと思うのです。自ら考えをまとめて説得力のある話しをするというのは、指導的な立場になる人たちにとって必要なスキルでしょう。」
池上「何度も言いますが、私は『自ら考えプレゼンする』といった力が、これからの世の中には必要で、それは必ずしも必要的な立場に就く場合ではなくても同じだと思うんですね。ただ、自分が教えている大学をみても、すぐにアクティブラーニングが可能な現場もあれば、かなり準備が必要なケースもあります。」
佐藤優さんは同志社大学の神学科で数人の学生たちに授業をしているそうです。
それが内容的にはアクティブラーニング的な授業になっているようで、5時間の授業を受けるために学生は30時間から35時間の準備をしなければならなくなっているそうです。
二人が述べているように、アクティブラーニングは優秀な生徒でないとその効果を発揮しない面があります。
子供たちが発表したり討論したりする形の授業も、内容が伴わければ形だけのただの雑談のような時間になってしまいます。
ひるがえって、言葉の森の作文の勉強を考えてみると、オンラインの少人数クラスの作文はまさしくアクティブラーニングの勉強なのだと思います。
作文は、書くことよりも、事前の予習で両親に取材をしたり自分の実例を考えたりしてくることが大事です。
今世間で行われている作文の指導や、市販されている作文のドリルは、すべて書くことを中心とし、書いたあとの添削を中心としたものです。
添削で作文が上達するのは、作文学習の初期のうちだけです。
作文は、事前の長文音読と構造図という予習によって上達するのです。
233-0015 横浜市港南区日限山4-4-9
●言葉の森オンラインスクール 電話045-353-9061
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通常の勉強は、習うことが勉強です。
だから、何の準備もなしに行って、そこで教わってくればいいのです。
作文は、何の準備もなしに行って、そこで書いてくればいいというのではありません。
少なくとも、それでは上達に時間がかかります。
事前に長文を読み、内容を理解し、両親に似た例を取材し、材料を準備してくることが勉強なのです。
作文と同じように、読書もアクティブラーニングです。
読書は、どこかに行って読書の練習をするような勉強ではありません。
家庭で読んでいる本をみんなの前で紹介し、質問や感想を述べ合う勉強です。
それが、今オンラインクラスでやっている読書紹介です。
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