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作文は、もともと客観的な点数がつけにくいものですから、作文試験が始まった最初のころは、実力があれば合格水準の作文を書くことができました。
その最初のころの作文試験は、課題も身近な題名課題がほとんどで、中には、いくつかの題名課題から自由に選んでよいというものもありました。
しかし、やがて、受験生が作文試験対策をするようになり、準備をして試験に臨むようになると、多くの生徒が合格水準の作文を書けるようになりました。
そこで、課題は、単純な題名課題から、文章課題、そして複数文章課題へと難化していったのです。
だから、今の作文試験は、作文力だけでなく、読むスピードと書くスピードも要求されるようになっています。
そして、書く内容と表現については、ちょっとした工夫の有無で評価がかなり違ってくるのです。
もちろん、根本にあるのは、テクニックよりもその生徒が本来持っている読書力と思考力です。
しかし、試験という分野では、そういう実力よりも、工夫の知識がものをいうことも多いのです。
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受験作文には、書き方のコツがあります。
中身がよければそれでいいというのではなく、採点者がいい点数をつけたくなるような書き方もあるのです。
その理由は簡単です。
初対面の人に会うときに、自分をできるだけよく見せるような格好で行くことと同じだからです。
字の上手さと作文の中身のよさとの間には、全く何の関係もありません。
しかし、字の上手な作文を見るときの採点者の最初の印象は、「きっと上手だろう」というものです。
だから、字は下手でもいいので、できるだけていねいに書くようにするといいのです。
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