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出口汪氏の「出口式現代文」を読んで  2021年1月29日  No.4171
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 論理エンジンという教材を出している出口汪(でぐちわたる)さんの中高生向けの現代文の問題集「出口式現代文」を読んでみました。

 言葉の森の国語指導との共通点は二つあり、相違点も二つあると思いました。

 共通点に関しては、第一に理詰めに解く読解問題の解き方を説明していることです。
 これは、言葉の森が読解検定や「小学生のための読解・作文力がしっかり身につく本」で説明しているのと同じようなやり方です。

 もう一つの共通点は、読解の解き方のコツを知っていても、読む力つまり読書力が伴わないと成績が伸びないという点です。
 特に高校生になると、解き方のコツを身につけるだけでは不十分で、難しい文章を読む力がついていなければ国語の成績を短期間であげることができません。

 共通点は、以上の二つです。
 相違点は、次の二つです。

 第一は、出口さんは問題集を中心に勉強を進めていくという考え方ですが、言葉の森は問題集の使い方を中心に勉強を進めていくという点です。

 言葉の森の読解力をつける方法は、たくさんの問題集をこなすのではなく、1冊の問題集の問題文を何度も繰り返して読むというやり方です。

 第ニの相違点は、出口さんは問題を解いて力をつけると述べていますが、言葉の森は問題は解かずに、問題文を何度も読みその内容を自分のものにするというやり方を勉強を進めているという点です。
 なぜ問題を解かないかというと、その理由は、問題を解く勉強をすると、問題文を読むだけのときに比べて5倍から10倍の時間がかかるからです。
 それなら、問題を1回解くよりも、同じ時間でその問題文を5回読んだ方がいいからです。

 ただし、解き方のコツを知る必要もあるので、それは月1回開催している読解検定(550円)で100点を目指す勉強をすればいいということです。

 また、なぜ言葉の森が問題集を解くというやり方をあまり勧めないかというと、勉強が問題集に依存したものになるからです。
 つまり、問題集中心の勉強をすると、問題集がないと勉強ができないというようなこともあり得るということです。
 言葉の森の場合は、どんな問題集でもよいので、難しい問題文が書かれている文章を何度も読んで自分のものにするという考え方ですから、問題集に制約されることはありません。

 出口さんのやり方で子供たちの読解力がつくということは、出口さんが実績として述べているとおりだと思います。

 そして、言葉の森も、特に中高生の読解力については、1、2時間の個別指導で次の日から国語の成績が急上昇するという実績をいくつも持っています。
 どのくらいの急上昇かというと、高3生でセンター試験の現代文が60点程度だった生徒が、解き方のコツを理解したあとは毎回100点近い成績を取れるようになるというほどです。
 今は、個別指導を受けるかわりに、毎回の読解検定で100点を目指すというやり方で読解力がつくようになっています。

 出口さんのやり方も、言葉の森のやり方も、国語の成績が上がるのは、いずれも生徒が解き方のコツを理解するというところから来ているのだと思います。

 しかし、いくら解き方のコツを身につけても、難しい文章の読書力が伴わない場合は成績の伸びには限界が出てきます。
 ですから、国語力をつけるための一番大事な方法は、国語の問題集を解くことではなく、家庭で読書の習慣をつけるということになります。

 ただし家庭学習で、難しい読書を続けたり、問題集読書で問題文を繰り返し読む勉強を続けたりするのは難しい面があります。
 それは単純な繰り返しの勉強は、子供も親も飽きてしまうことが多いからです。
 その場合は、オンラインの国語読解クラス(月額4,400円)に参加されるとよいと思います。

出口汪さんの国語指導と言葉の森の国語指導との共通点と相違点【動画】
https://youtu.be/gXgi8MWvaIc

233-0015 横浜市港南区日限山4-4-9言葉の森オンラインスクール 電話045-353-9061
 
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国語力読解力(155) 

 コメント欄

森川林 20210129  
 国語力は、国語のセンスではなく、物事を理詰めに考える力です。
 その点で、出口汪さんと言葉の森の考えは共通しています。
 相違点は、出口さんが問題集の問題を解く形で進めているのに対して、言葉の森は問題を解かない形で勉強を進めている点です。
 問題を解くのは、読解検定を月に1回やれば十分だからです。
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