これまでの全記事
作文と国語読解と、どちらを受講すればいいですか  2022年6月19日  No.4485
ホームページの記事は→4485


●動画:https://youtu.be/0Xhqib4Fv98

 保護者の方から、「作文と国語読解と、どちらを受講すればいいですか」と聞かれることがあります。

 第一は、作文です。
 なぜなら、作文はその生徒の実力に応じて、上達の限界がないからです。
 また、作文や記述が、これからの学力評価の中心になるからです。

 東大の現代文の入試は、読解の選択問題がなく、すべて記述問題です。読解の選択問題は、合格するぐらいの人はだれでもできると考えられているからです。

 国語読解は、答えという上限のある勉強です。だから、読解検定でほとんど100点が取れるようになった生徒は、国語読解の勉強をする必要はありません。

 そういう人は、時どき読解検定を受けて、80点以上がコンスタントに取れていれば、読解力は維持していると確認しておけばいいのです。
 受験のときに、国語の勉強をする必要がないというのは、かなり楽です。

 国語読解が完成している人は、作文に力を入れ、森リン点で高得点を取ることを目標にしてください。

 ただし、そのように、国語読解で常に80点以上が取れる生徒は限られています。ほとんどの人は、読解力が不足しています。
 それは、今の読書環境で、易しい本が多すぎるからです。
 そういう人は、国語読解で力をつけながら作文の練習をしておくことです。
 読解力がないまま作文の勉強をしても、作文力はなかなか上達しません。

 作文が苦手な人は、まず国語読解、そして毎日の読書、それから作文です。
 読書がなぜ重要かというと、国語のテストで時間がなくて解ききれないという場合、それまでの読書量が不足していることが多いからます。

 読書量は、一朝一夕に増えるものではありません。
 小学3、4年生までの比較的時間に余裕のある時期に、勉強よりも読書に力を入れておくことです。
 小学3、4年生までの勉強は、ほとんど知識の勉強なので、あとからでも十分に間に合います。
 しかし、読書量は、この時期でなければ増やすことはできません。

 国語読解クラスに入って勉強しているが、成績が上がらないという人は、問題集読書の不足です。
 問題集読書を本人任せで読ませるのではなく、お母さんが近くで、家事などをしながらでいいので、子供の音読を聞いてあげる中で読ませてください。
 ただし、聞いたあとは、必ず褒めるだけです。決して注意はしないことです。
 読み間違いがあっても褒めるだけです。このように言わないと、親は欠点を指摘する方向にすぐ向いてしまうからです。
 音読は、注意をすると下手になります。褒めていると、自然に上手になります。

 親の前で音読をするのを嫌がるというのは、これまで注意することが多かったためです。
 これは、もう手遅れですから、子供が自覚するまで待つことです。

 国語力を高めるコツは、難しい文章を繰り返し読むことです。
 それにつれて、読解力がつくとともに、作文も上達していくのです。

(次の記事は、「読書の質と量を高める方法」です。)

233-0015 横浜市港南区日限山4-4-9言葉の森オンラインスクール 電話045-353-9061
 
 同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
国語力読解力(155) 作文教育(134) 問題集読書(33) 

 コメント欄

森川林 20220619  
 作文が苦手なら、まず国語読解、それから作文です。
 作文が得意で、国語読解も得意なら、上達に上限のない作文です。国語読解は、時どき読解検定を受けて80点以上が取れることを確認しておけばいいのです。
 その中間の作文が普通の場合は、読解検定を受けて、80点以上が取れるかどうかを見てください。読解力がまだ不十分なら、国語読解で力をつけながら作文です。


nane 20220619  
 親の前で音読するのを嫌がるのは、これまで音読を注意していたからです。
 これは、もう手遅れです、と書きましたが、手遅れを回復する方法はあります。
 それは、子供に、正直に、「これまで、お母さんは直すところを注意してばかりいたけど、これからはいいところだけを見ていくようにするからね」と約束して、それを実行することです。
 子供は、親が真面目に言ったことは理解します。

コメントフォーム

作文と国語読解と、どちらを受講すればいいですか 森川林 20220619 に対するコメント

▽コメントはここにお書きください。 お名前(ペンネーム):

 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。



受講案内の郵送(無料)をご希望の方は、こちらをごらんください。
(広告規定に基づく表示:受講案内の郵送を希望される方はご住所お名前などの送信が必要です)

電話通信の無料体験学習をご希望の方は、こちらをごらんください。
(無料体験学習をお申し込みの方に、勉強に役立つ小冊子をお送りします。)

Online作文教室 言葉の森 「特定商取引に関する法律」に基づく表示」 「プライバシーポリシー」