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勉強する意欲は、友達との交流の中で生まれる――誰もが本を読むようになる読書紹介  2022年11月14日  No.4569
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●動画:https://youtu.be/8oP_YlufzE4

 子供たち、特に小中学生のころの子供たちは、友達との関係の中で生きています。
 正確に言えば、小学4年生から中学2年生にかけては、友達関係が本人の行動に大きく影響します。
 だから、逆に、いじめなどがあるのもこのころです。

 小学2、3年生は、親子関係を中心とする大人との関係が子供の行動に影響するので、友達関係の影響もあまりないかわりに、友達による問題はあまりありません。

 また、中学3年生以降は、親子や友達との関係よりも、自分自身の内面が基準になるので、誰もがそれなりに自分のペースで行動するようになります。

 しかし、友達関係による影響が弱くなるとは言っても、子供の行動に大きな影響があるのは、やはり友達が何をしているかとか、何を考えているかということです。

 この友達関係の影響をプラスに向けられるのが、オンライン4人クラスのような少人数のグループによる学習です。
 35人学級のような大きな集団では、勉強の中での友達関係というのはまずできません。
 誰もが孤立した状態で授業に参加しているからです。
 大人数の学級で友達関係が生かせるのは、授業の間の休み時間や登下校のときだけです。

 オンライン4人クラスで、友達関係が特にはっきり出るのが、毎週の読書紹介のときです。
 それまで、ほとんど本を読まなかったような子が、毎週の読書紹介の中で、ほかの生徒の読書に触れて自然に本を手に取るようになります。

 読書には、もともと読み手を引き付ける力があるので、本を読み始めた子は、すぐに読書の面白さに気づくようになります。
 親や先生が、いくら本を読みなさいと言っても聞く耳を持たなかった子が、同じクラスの友達の読書紹介を聞いて、自然に本を読むようになるのです。

 この逆の関係はありません。
 本をよく読んでいた子が、同じクラスのほかの子たちがみんな本を読まない子なので、自分も本を読まなくなるということはないのです。
 本を読むことが習慣になっている子には、他人の動向とは関係なくその習慣を自然に続けるからです。

 読書紹介ではっきりと出る友達関係のプラス面は、実は勉強にも生きています。
 友達と一緒に勉強していると、自然にがんばるようになるのです。

 わかりやすい例は、総合学力クラスの暗唱練習のような場合です。
 暗唱は、家庭でひとりでやっているだけでは、あまり張り合いがありません。
 しかし、総合学力クラスで、月に1回の暗唱の授業があると、どの子も自然に暗唱のページが進むのです。

 作文も、国語読解も、算数数学も、英語も、友達の学習状況が共有されるようになると、自然にみんなが勉強に前向きに取り組むようになります。
 それは、競争で煽る勉強法ではなく、友達関係の中で自然に生まれる前向きな勉強姿勢なのです。

233-0015 横浜市港南区日限山4-4-9言葉の森オンラインスクール 電話045-353-9061
 
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 コメント欄

森川林 20221114  
 子供たちの家庭学習でいちばん大事なのは、読書です。
 中高生は、定期テストの一週間前だけは、テスト勉強を中心にしていいのですが、それ以外は、必ず毎日読書をしていく必要があります。
 もちろん、本好きな子は、そういうことをわざわざ言われなくても毎日本を読んでいます。
 しかし、読む習慣のない子は、いくら言われても読もうとしません。
 そういう子でも、必ず本を読むようになるのが読書紹介です。
 しかも、友達の紹介する本を見て、読書のレベルも上がっていきます。
 子供は、友達関係の中で学習意欲を持つようになるのです。

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