ポーチュラカ(ハナスベリヒユ)
6月の学年別の森リン大賞を紹介しています。
https://www.mori7.com/oka/moririn_seisyo.php
今回は、中3の6月の課題です。
1位の作品は、意見と説明中心の文章で、構成が伴っていなかったので代表作品となりませんでした。
2位の作品は、最初、代表作品に選ばれましたが、第一段落が要約になっていたため、代表作品になりませんでした。
清書の場合は、要約が入ると森リン点が高くなってしまうからです。
ゆうゆうさんの作品は、専門知識と一般教養の比較を身近な実例でわかりやすく説明しています。
複数の方法の第一は、自分のための方法で、第二の方法は、社会のあり方の方法になっています。
このようにバランスの取れた構成は大事です。
結びの第四段落は、もう少し長く書いてもいいと思います。
名言の引用は、「という名言があるように」という書き方でもいいですが、「という言葉があるように」と書くか、または、地の文の中に入れて書いていくといいです。
ゆうゆうさんが第二の方法で書いているように、確かに、今の中学の教育は、生徒に必要なことを学ばせるよりも、生徒に点数の差をつけることを目的にしているように見えます。
こういう問題意識を持ち続けて、これからも本当に必要な勉強していってください。
6月の森リン大賞と上位入賞者(中3の部132人中)
知識の付け方
ゆうゆう
「フォースプレイ」「インフィールドフライ」という言葉を知っているだろうか。野球選手の中ではこの言葉を知らないという人はいないだろう。このような、初心者には関係ないように思われる難しい単語。実は中学生の教科書に載っているのである。近年、私達の社会では専門化が進んできたように思う。そこには数え切れないほど多くの専門家たちが存在するし、それぞれの分野で社会を担ってきた。専門家とはその道を極めた人物であり、我々一般人には到底理解ができないほどの知識を持っている。しかし、彼らは自分の道を外れた途端にただの大衆のうちの一人へと化す。つまりどんなに専門的な知識を持ったところで、世界の中心にはなれないということである。
第一の方法として、色々なことに興味を持つことだ。自分の好きなものだけ、興味のあることだけを追求してしまうと、周りを見ようともせずに突っ走ってしまう事が多い。自分の好きなものにとらわれ、それを追いかけている途中にだって、魅力的なものはたくさんあるはずだ。だからこそ、自分だけの考えばかりに気を取られるのではなく、他人の意見に耳を傾けてはどうだろうか。私はチョコレートが好きだが、「この会社のこの味だけが好き」というわけではない。ミルクチョコレートもビターチョコレートも、中にナッツが入っていてもフルーツ味でも、チョコレートが好きなことには変わりない。むしろ色んな味を知っていることで、チョコレートの世界の奥深さを体感することができる。自分だけの小さな世界の中にいるより、もっと大きな自分の知らない世界に行ってみたくはないだろうか。そこにはきっと自分の知らない新たな発見が見つかるだろう。
第二の方法として学校教育が、もっと幅広い知識を身につけることに重点を置くことだ。現代の学校は一つ一つの授業が難しい内容を扱っており、全体的に授業の難易度が高いように感じる。学校というのは本来、私達が生きていく上で必要なことを学ぶ場所だろう。社会では今、より難しい知識を持っている人材が求められているかもしれない。しかし、本来の教育とはより良い社会の形成者を育むためのものだ。それなのに、体育の野球の授業では、ポジションの名前やゲームの流れを覚えなければならない。しかし私は、将来大谷翔平になる予定はないのである。いくら野球の歴史を学んだところで、その知識の使い道が見つからない。つまりこのような専門的な知識より、スポーツの歴史などの幅広い分野を学ぶべきではないだろうか。私達が学ぶべきものは、もっと大きなものである。
確かに自分の好きなことを追求することは良い。それだけ夢中になれる物があることは、幸せである。しかし、「辞書のような人間になることではなく、辞書をうまく使えるような人間になることが真の目的である。」という名言があるように、私は狭い専門的な知識ではなく幅広い教養のある人間になりたい。
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
---|
1位 | ●悪いのは言葉の森か筆者か(清書) | Arsene Lupin | 90 | 1453 | 63 | 79 | 88 | 89 |
2位 | ●教育と教養は | わてひ | 89 | 1464 | 63 | 95 | 86 | 93 |
3位 | ●知識の付け方 | ゆうゆう | 89 | 1202 | 62 | 82 | 80 | 87 |
4位 | ●国際感覚を持つということ 清書 | あえはた | 88 | 1257 | 71 | 71 | 72 | 96 |
5位 | ●広い視野 | かずま | 86 | 1080 | 59 | 77 | 79 | 87 |
6位 | ●物事の見方と考え方 | ゆみ | 86 | 2084 | 67 | 60 | 69 | 93 |
7位 | ●比喩について | ゆい | 81 | 1009 | 49 | 74 | 75 | 87 |
8位 | ●現代では学術研究の場において | ああまや | 79 | 805 | 52 | 69 | 70 | 100 |
9位 | ●沢山の利益 | ああはや | 79 | 1037 | 74 | 59 | 69 | 90 |
10位 | ●諦めない精神 | たいせい | 77 | 819 | 51 | 67 | 65 | 97 |
233-0015 横浜市港南区日限山4-4-9
●言葉の森オンラインスクール 電話045-353-9061
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