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勝ち負けの世界は終わり、創造と祭りの世界になる――それから、本当の人間らしい教育が始まる  2023年11月6日  No.4836
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コスモス

 昔から、なぜみんな勝ち負けに夢中になるのか疑問に思っていました。
 野球、バスケット、いろいろなコンクール、コンテスト、学校の成績、入試などなど。
 みんな、勝ちでいいではないかと思うのです。

 人間は、勝ち負けでがんばるのではなく、創造でがんばるべきです。
 そして、みんなでお祝いのお祭りをするのです。
 勝って祝賀会ではなく、それぞれが個性的に発表したという祝賀会です。
 そういう世の中がやがて来ると思います。

 しばしば引用する「さかなクン」。
 さかなクンも、この世界に生きているから、勝ち負けに参加することもあります。
 しかし、本当の動機は、勝つことではなく創造を楽しむことにあったはずです。

 勝ち負けがもたらすエネルギーは、恐怖のエネルギーです。
 負けたくないから、勝たなければならなくなるのです。

 今の世界で生きていくためには、勝ち負けのエネルギーをうまく利用することも大切です。
 でも、それがピンとこない人も増えています。

 詩人の工藤直子さんが、先生から受けたアドバイスは、「自分よりひとつ上の人をライバルとして、その人に勝つようにがんばるんだ」。
 それを聞いた工藤さんは、そういう気持ちがわからなかったようです。

 だから、みんな勝ちでいいのです。

 創造発表クラスやプログラミングクラスは、数値の評価がありません。
 作文も、もともと数値の評価はありませんでしたが、目標が見つけやすいように、項目指導をしたり森リン点を基準にしたりしました。
 しかし、本当は、作文はもともと評価のないものです。

 では、どこでがんばるかというと、自分らしい創造の喜びとしてがんばるのです。
 そういう人が、これから増えてくると思います。

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