コスモス
昔から、なぜみんな勝ち負けに夢中になるのか疑問に思っていました。
野球、バスケット、いろいろなコンクール、コンテスト、学校の成績、入試などなど。
みんな、勝ちでいいではないかと思うのです。
人間は、勝ち負けでがんばるのではなく、創造でがんばるべきです。
そして、みんなでお祝いのお祭りをするのです。
勝って祝賀会ではなく、それぞれが個性的に発表したという祝賀会です。
そういう世の中がやがて来ると思います。
しばしば引用する「さかなクン」。
さかなクンも、この世界に生きているから、勝ち負けに参加することもあります。
しかし、本当の動機は、勝つことではなく創造を楽しむことにあったはずです。
勝ち負けがもたらすエネルギーは、恐怖のエネルギーです。
負けたくないから、勝たなければならなくなるのです。
今の世界で生きていくためには、勝ち負けのエネルギーをうまく利用することも大切です。
でも、それがピンとこない人も増えています。
詩人の工藤直子さんが、先生から受けたアドバイスは、「自分よりひとつ上の人をライバルとして、その人に勝つようにがんばるんだ」。
それを聞いた工藤さんは、そういう気持ちがわからなかったようです。
だから、みんな勝ちでいいのです。
創造発表クラスやプログラミングクラスは、数値の評価がありません。
作文も、もともと数値の評価はありませんでしたが、目標が見つけやすいように、項目指導をしたり森リン点を基準にしたりしました。
しかし、本当は、作文はもともと評価のないものです。
では、どこでがんばるかというと、自分らしい創造の喜びとしてがんばるのです。
そういう人が、これから増えてくると思います。