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頭をよくするガンマ型の文章(その2)  2009年5月17日  No.492
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 アルファ型の文章は、物事と結びついた文章です。「おなかが、すいた」「そこに、おやつがあるよ」「今日は、暑いね」「雨が降ってきた」というような文で成り立つ文章です。

 それに対して、ベータ型の文章は、現実のものごとから離れた文章です。しかし、その離れた言葉自体に一つのストーリーがあるようなものです。例えば、「昔あるところにおじいさんとおばあさんがおりました」などという昔話は、ベータ型の文章です。

 物語がすべてベータ型かというと、必ずしもそうとは言えません。アルファ型に近いベータ型の文章として、会話の多い物語文が挙げられます。

 子供たちに人気のある本の中に、やはり会話がきわめて多いものがあります。内容的にも面白く子供にとっても読みやすいので、それらがよい本として薦められていることもあります。読書を楽しむという点でもちろんいいことですが、会話の多すぎる文章は読む力を育てるにことにはあまり役立たないということを理解しておく必要があります。

 本を選ぶときの基準として、地の文がしっかり書かれている文章を選ぶことが大切です。会話だけで話が展開していくような形ではなく、会話の間の説明の文章が書かれている文章を選ぶということです。

 漫画がなぜ読む力を育てないかというと、漫画に書いてある文章は、かなりアルファ型に近い文章だからです。つまり、絵の内容と結びついた言葉なので、その言葉によって考える力があまり育たないのです。

 漫画や会話の多い物語が悪いというのでありませんが、本のような外見のものを読んでいれば、それがそのまま勉強としての読書になっているとは考えないことです。少なくとも、いくら文章を読んでも、その文章が読む力をつけることに結びつかないような文章もあります。更に言うと、アルファ型の言葉ばかりに囲まれていると、かえって読む力が低下していきます。

 では、ガンマ型の文章とはどういうものでしょうか。
(つづく)

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