小4の5月の読解問題で質問がありました。
問4
本文は、「おひげのあるさかなでもたべさせてはどうかな。……とうさんヒョウは、ジャングルの川へとんでいきました。めざすのは、もちろん大ナマズ。」となっています。(……は略の部分)
Bの選択肢は、「とうさんヒョウは、ペポネにナマズを食べさせようとした」で○です。
質問は、「本文には『大ナマズ』と書いてあるので、選択肢の『ナマズ』は×ではないか」ということでした。
本文が「大ナマズ」で選択肢が「小ナマズ」だったら×です。また、本文が「ナマズ」で選択肢が「大ナマズ」だったら×です。
しかし、
大ナマズという概念は、ナマズという概念よりも小さいので、本文が大ナマズで選択肢がナマズの場合は○です。
例えば、正方形と長方形は小さい概念で、四角形は大きい概念ですから、本文に「正方形がありました」となっていて、選択肢に「四角形はありましたか」となっていれば○です。
問5
本文は、「ぼくが自分の部屋で模型飛行機の修理をしているとき……お父さんが指さす先には、……ハトが……うずくまっていた。」となっています。(……は略の部分)
Bの選択肢は、「ぼくは、飛行機を作りかけのまま、窓からハトを見た」で○です。
質問は、「『模型飛行機』は『飛行機』とは違うし、『修理する』は『作る』とは違うから×ではないか」ということでした。
これは微妙なところですが、これも、
「模型飛行機」は「飛行機」という大きい概念の一部と考えて○です。選択肢が「本物の飛行機」となっていたら×ですが、ここは文脈で本物の飛行機ということにはならないからです。
また、「修理する」は「作る」の一部と考えて○としました。「作る」には、「こしらえる」「くみたてる」という意味があるので、本文中にある「水平尾翼を接着している」ことを「作る」と見なしたのです。
しかし、
「作る」には「新たに作り出す」というニュアンスもあるので、質問された方の言うように、「修理する」と「作る」は違うと考えることもできます。
そこで、この問5のBの選択肢は×を選んだ人も正解としました。
国語の読解問題は、このように微妙なところがあります。
これからも、疑問に思われる点がありましたら、ぜひご意見ご質問をお寄せくださるようお願いします。
なお、毎月第4週の読解問題は、小3以上はかなり難度の高い問題になっています。
高校生の問題は、センター試験の現代文の問題と同じぐらいの難しさの問題ということで作成しています。
つまり、本気で解けば満点も可能だが、普通に解くと6割ぐらいという難しさです。
小中学生のみなさんは、点数が低くてもがっかりせずに、正解の理由を考えて力をつけていってください。