選択問題の解き方は、「そう言っているものを選ぶ」のではなく、「そういうことは必ずしも言っていない」というものを除き、残ったものを選ぶという解き方になります。
言葉の森の読解検定も同じような問題の作り方ですから、読解検定で高得点を取ることを目指すのが国語の共通テストの勉強の仕方になります。
こういう選択問題を作る人は、かなり苦労していると思います。
選択肢の中に、微妙に合っていないものを入れなければならないからです。
しかし、こういう瑣末なところで差をつけることを目的とした国語の勉強は、いずれ時代遅れになります。
国語力は、このような読解の細かい選択問題で評価するのではなく、また短い要約問題や記述問題で評価するのでもなく、読書力と作文力で評価すべきです。
作文力の評価は、言葉の森のAI森リンでやっていくことができます。
読書力は、言葉の森が今開発しているAI読書検定の仕組みでできるようになると思います。(先の話ですが)
●問1.漢字の問題
1.雑貨……外貨
2.散策……策謀、模索
3.呈した……贈呈
4.一掃……掃除
5.忌まわしい……禁忌
・難しい漢字ではないので、漢字の勉強よりも、読書で語彙力をつけること。
●問2.「観光地住民の『戦略』は常に綱渡りである」
1.「観光者の所属する社会の制度に規定されているために」などとは言っていない。ほかにも多数。
2.「そのまなざしにもてあそばれる事態を招きかねない」がちょっと変かなあ。
3.「おぞましい部分を好んで観光の対象とする観光者」とは言っていない。
4.おかしいところがないので○。
●問3.「観光において『見る』ことは問題含みであるだけでなく、とくに「する」こととの対比において、価値のないものとみなされてもきた。
1.「プーアスティが旅に命をかけてきた旅人に意味を見出したことによって」とまでは言っていない。
2.「観光で重視すべきは観光地住民の生活を体験することであり」などとは言っていない。
3.おかしいところがないので○。
4.「見る側の観光者が無意味な存在に貶められた」とは言っていない。
●問4.「ことはそれほど単純でもない」
1.「その土地の生活を体験するプログラムを人気の観光商品に押し上げることにつながり」とは言っていない。
2.おかしいところがないので○。
3.「かつても旅人による能動的な旅を再現する観光を要求することにつながり」などとは言っていない。
4.「観光地社会に対する無理解さを反省した新しい観光を実践することにつながり」とは言っていない。
●問5.「ともに踊る」
1.「複数の視点を組み合わせることにより新しい研究が可能になる」が変。
2.おかしいところがないので○。
3.「他の観光客とともにあることが観光地の価値を高めるという観光のあり方」がおかしい。ほかにも。
4.「見る人とする人とが互いに高度なやり取りを行っている観光体験のありよう」が変。
●問6.「観光における『見る/見られる』を考えるうえで、サファリパークは示唆的である」
1.「グアムなどのリゾートでは、ゲスト側の文化的なメガネを通したまなざしがホスト側に押し付けられる」とは言っていない。
2.おかしいところがないので○。
3.「主役はそこに暮らす動物であり」とは言っていない。
4.「観光者相互のコミュニケーションのあり方に注意を促す点で」ということでない。
▼問題はこちら(東進のページより)
https://www.toshin.com/kyotsutest/data/2756/kokugo.pdf