発表が遅くなりましたが、11月の森リン大賞を掲載しました。
https://www.mori7.com/oka/moririn_seisyo.php?nenn=2024&tuki=11
今が未来をつくる
中1 あかるら
私は今この瞬間を大切に生きるべきだと思う。この理由は二つある。
第一に、一時一時を豊かに生きることができるからだ。未来のためと言いながら永遠に今ある時間を捧げるのはどこか寂しい人生だ。この瞬間だからこそ可能なこともあるのだ。私が以前読んだことがある『モモ』からもこのことが言える。作中たくさんの人の時間を奪う時間泥棒達は灰色の服に黒い鞄を持った色のない、つまり個性がない人物と捉えることができる。しかしモモは違う。彼女は今を大切に生き、豊かで個性的な色や考えを持っている。だからこそ様々なものに喜怒哀楽を示し、果敢に挑戦する登場人物として描かれているのだ。私達の人生は川の流れのように一定に進み老化や死へと向かう。その中で、想像のつく未来のために今ある気持ちや好奇心を捨てる必要はないのだ。自分の気持ちに忠実に生活することで得られるものは「予定された未来」よりは遥かに多い。私の同級生に自分の得意な短距離走を続けたことで様々な大会で優勝をしている人がいる。またUpper LIFEというウェブサイトによると今この瞬間と向き合うマインドフルネス瞑想を定期的に行った生徒たちの算数の成績は、そうでない生徒たちに比べて15%も高いスコアを記録したそうだ。この瞑想にはストレス軽減やうつ症状の改善、集中力の向上、免疫機能の強化など、心身両方に多くの利点が報告されている。私達が漠然とした未来に向けて行動していること一つ一つが人生に彩りを与えているのだ。
第二に今が未来を作っているからだ。どんな過去や今の活動も振り返ると全て意味がある。私は小さい頃家族と共に様々な場所へ行き、多くの経験をした。当時としては一つ一つの楽しい思い出や遊びとしか考えていなかったが、今は違う。この幼いときのことが今の私の精神や知識と結び付いていると感じる。例えば私はよく近所の小さな郷土資料館に行き、タッチパネルのクイズで遊んでいた。これは一ステージごとに用意されてありクリアするとカードとスタンプがもらえるため長年参加していたことを今でも覚えている。ここに通うことによって地元の知識だけでなく挑戦する気持ちややり抜く心を培うことができたと考える。このことは今でも英検やボランティア活動に参加するたびに生かすことができている。私がこの資料館に通っていたのはその時に興味があったからだ。もしも幼い頃から先の学校生活だけを見据えて生活していれば、様々な力を得ることができなかっただけでなく、人生に楽しさを見出すことが難しかっただろう。
確かに未来を見据えた計画と行動は効率的だ。私自身、少し先の未来に向けて計画を立てることでやるべきことを明確になり、その目標を達成させることができた経験がある。しかし「私たちの人生は私たちが費やしただけの価値がある。」という言葉がある。どんな経験にもそれぞれ意義があり、これによって人間の生活が支えられているのだ。私はこれからも今自分がやりたいことをしっかりと考え向き合うことで一度しかない人生を豊かに、そして学びの多いものにしていきたい。このことから今この瞬間を大切に生きるべきだと私は考える。
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