世の中にある価値の源泉は、創造です。
資源でも、土地でも、人口、ゴールドでもありません。
例えば、最初に光合成を創造した生物がいたから、自然はこのように豊かになりました。
今の植物たちはすべて、その最初の創造をコピーして繁栄しています。
もっとぐっと身近なところでは、あるとき、亀の子だわしを発明した人がいたから、それから掃除の能率が格段と上がりました。
こういう例は、いくらでも出てきます。
だから、日本を豊かにする道は、さまざまな創造が次々と生まれることです。
この点で、日本には土台となる文化があります。
その文化が、例えば、万葉集を生み出しました。
ところが、今の教育は、創造とは正反対の詰め込み競争を行っているように見えます。
クイズ番組のような知識をいくら覚えても、世の中は豊かになりません。
ただし、一定の知識の蓄積は必要です。
その方法は、ひとつはAIを利用することです。
もうひとつは、友達と一緒に勉強する場を作ることです。
そして、大事なことは、その知識の基礎の上に、創造の機会を作ることです。
ところが、創造の教育は、かつてのゆとり教育のようなものになりがちです。
現在行われている探究学習でも、参考書をていねいに書き写して発表するだけようなものが多いのではないかと思います。
創造教育の要は、自分の好きなことに取り組むことです。
そして、そこに、まだ誰もしていないことを盛り込むことです。
その創造の学習のバネになるもののひとつは、みんなの前で発表する機会があることです。
もう一つは、創造の見本となる、創造と発表の好きな保護者や友達がいることです。
創造的な学習をする機会は、作文クラスでの作文発表、基礎学力クラスと総合学力クラスでの4週目の創造発表、創造発表クラス、プログラミングクラスなどがあります。
また、勉強の工夫の仕方では、国語読解クラスでの問題文の要約感想短歌、算数数学クラスでの問題作成、英語クラスでの自由英作文などもあります。
教科書を読んで、先生の話を聞いて、テストの問題を解いて100点を取ったところで、何ということはありません。
そういう勉強は、必要になったときにいつでもできるからです。
受け身の勉強ではなく、主体的な勉強をすることが、これからの教育に求められているのです。