成績を良くする時代は終わりつつあります。これからは頭をよくする時代です。
では、なぜ成績をよくする時代が終わりつつあるのでしょうか。
第一は、社会のグローバル化の流れによってです。
江戸時代の藩が県になり日本の一部になったように、現在の日本は、これから、世界の中の一つの国という面をますます強めていきます。日本で名前を知られた大学でも、世界の基準でいうと様々な大学の一つでしかなく、
世界的な基準では、学歴は「参考までに聞いておく」という程度のものになっています。
特に、最近増えているAO入試や内部進学によって、学歴と学力の相関は弱くなっています。さらに、学歴と実力については、もっと弱い相関しかないと多くの人が感じるようになっています。
成績をよくして希望の大学に入ることは、もちろん大事なことですが、それだけでは、まだ出発点の一つに立ったにすぎない、ということなのです。
成績の時代が終わりつつある第二の理由は、流動化した社会が生まれているからです。
学校の成績は、小、中学校のころまでは勉強の仕方次第で、ある程度上位を占めることができます。しかし、
高校、大学と進むにつれて、勉強の仕方よりも、本人の努力や実力が大きく物を言うようになってきます。
P・F・ドラッカー氏氏は、これからの企業の平均寿命は30年程度だから、人間が持っている知識の寿命の方が、勤める企業よりもはるかに長くなるだろうと述べています。
勉強をして、いい成績を上げて、いい学校に入ったらそれでおしまいというのは、過去の時代の話です。これからは、時代の変化に応じて新しい知識や技能を次々と学んでいく形が日常化していきます。
今有利な資格や学歴というものは確かにありますが、一生有利な資格や学歴はない、と考えておくことが大切です。
(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)
マインドマップ風構成図
記事のもととなった構成図です。
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