9月4週の清書について、学年別の森リン大賞が決まりました。
その中から、代表的なものをいくつかを紹介します。
9月の森リン大賞と上位入賞者(中1の部74人中)
人間の猿人化
本因坊
日本人は、今、自分を飼育している。社会の動きの中で。今の日本人は、あまりにも管理されすぎているのだ。管理型社会。それがもたらす様々な悪い要因がある。その悪い要因が積み重なって、自分を飼育することになるのだ。自分をペット化したいと思う人間がどこにいるだろうか。また、自分がペットになったら、誰がその面倒を見るのだろうか。それらのことを考えても、自分を飼育するのはやめた方がよい。いや、やめなくてはならない。
昔の日本は、こんなことはなかった。自由な遊び場がいくらでもあった。空き地なども多数存在し、草むらの中に秘密基地を作ったり、様々な遊びをした。例えば工事現場の土管などを使用して中を秘密基地にしたり、学校の倉庫などの中で食べ物を食べたり、ジュースを飲んだりした。この間最終章が公開された映画、「20世紀少年」でも、草むらの中に秘密基地を作っていた。私はこのような人たちがとても羨ましい。今の子供は、皆テレビゲームなどを持っていて、皆で遊びに行こうとする時も、必ず誰かが持ってきていて、ボタンを連打している。壊れないのだろうか。いや、そんなことはどうでもいい。私が言いたいのは、もっと大人に知られない所で秘密基地のようなものを作りたい、ということだ。そんな体験を全くしなかった私達が大人になった時、何か応用がきくのだろうか。
私は、学校の帰りなどでコンビニなどに寄り道するのが好きだ。中学に入ってからは、やったことはないが、小学六年の頃は、毎日の様に友達と安い文具屋や、Family Martなどで時間をすごした。当時、塾に通っていたが、あまり塾に早く行きたくないという気持ちもあったのではないだろうか。たまに買い食いもした。その他にもヨドバシカメラなどのおもちゃ売り場で体験DSなどでも遊んだ。そういうゲームは、知らないうちに熱中してしまう。たまに時を忘れ、家に帰るのが遅れ、大目玉を食ったこともある。また、誰の口からどう伝わったのか知らないが、翌日、先生に指名されて叱られる。なぜ誰かということまで分かっているのだろうか。何時もそれが疑問だった。先生にばれると、今度は誰が先生に言ったかという話をしだす。それには私はついていけない。自分にとって目の上のたんこぶの人を、嘘でも本当でも適当に言っているのではないかと思う。そして、先生に叱られるごとに冤罪が起こる。実によくない。
確かに、管理を受けた生活も、悪くはない。ある程度人間は監視されないと、仕事や勉強をやらない。しかし、たまには自由に過ごしたい時間もあるのではないだろうか。あまりに管理されすぎた生活をすると、だんだんストレスがたまる。最近では、電柱に監視カメラを設置したところもあるようだ。あまりにそれは酷い。やり過ぎだ。しかし、このことに慣れてしまった人が多くいる。これが自己飼育なのだ。人間は、管理をされて生きる動物ではなく、自分から何かやることを見つけ、それをやる動物である。一体、いつから退化しているのだろうか。そのうち、猿人にまで逆戻りしそうだ。管理を受けた生活、それが当たり前になっていること自体にとても問題があるように私には考えられてならない。
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