小学校の高学年で、「ことわざの引用」という項目があります。
小学生のころは、ことわざを引用することによって感想が深まる面がありますが、高校生ぐらいになると、ことわざの引用はかえってありきたりの表現になってしまうことがあります。
そこで、練習するのがことわざの加工です。
これは、多くの人によく知られていることわざを、別の場面にあてはめたり別の表現に言い換えたりして発展させる使い方です。
例えば、「瓜のつるになすびはならぬ」ということわざは多くの人に知られているので、それを利用して、「瓜のつるになすびがなることもある」などと書きます。これは、不可能に見えたことも技術革新などによって可能になるなどという話のときに使えます。バイオテクノロジーの話題などで出てきそうです。
「サルも木から落ちる」であれば、「木から落ちるサルはめったにいない」などと言い換えます。自分のよく慣れたことはめったに失敗しないものです。
「ブタもおだてりゃ木に登る」であれば、「どんなにおだてても、ブタは木には登れない」です。能力を超えたことは、やはりできません。
西堀栄三郎さんの著書のタイトルは、「石橋を叩けば渡れない」でした。
ことわざは、世の中の真実を鋭くついた言葉ですから、それだけに正反対の言葉も真実になるのです。
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