従来の作文指導の弱点は、三つありました。
第一は、コンクールに入選するような上手な子を育てること指導の中心にしているので、クラスの中でうまい子が固定化する傾向があったということです。基礎力がない子は、努力しても報われない感覚を持ちがちでした。
第二は、小学校の生活作文のジャンルでよい作文を書くこと目指していたことです。生活作文では、事実や感情を細かく描写することが中心になります。生活作文が上手に書ける子は、その成功経験が逆に中学生や高校生の説明文や意見文を書くことを妨げていた面があります。
第三は、作文を指導する教師の負担が大きかったことです。作文の添削はかなり時間がかかります。その時間的負担をものともせずに行う献身的な先生によってしか、指導ができないという面がありました。
これらの弱点を克服する道は二つあると思います。
一つは、発表の場を設けるということです。それも上手な子を中心にした発表ではなく、同じ水準の子供たちのグループで発表し合う場を作るということです。その際、作文だけでは読みにくいので、それぞれの作文を書いた子が説明のための四コマの漫画を入れるというようなことも考えられると思います。
もう一つは、基礎力をつけるということです。その方法は、毎日の暗唱、読書、日記などになります。
基礎力が底辺の底上げをし、発表が頂点の引き上げをする中で、初めてその中間の作文指導が効果的に行えるようになるのだと思います。
(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)
233-0015 横浜市港南区日限山4-4-9
●言葉の森オンラインスクール 電話045-353-9061
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。作文教育(134)
コメント欄
コメントフォーム
受講案内の郵送(無料)をご希望の方は、こちらをごらんください。
(広告規定に基づく表示:受講案内の郵送を希望される方はご住所お名前などの送信が必要です)
電話通信の無料体験学習をご希望の方は、こちらをごらんください。
(無料体験学習をお申し込みの方に、勉強に役立つ小冊子をお送りします。)●Online作文教室 言葉の森 「特定商取引に関する法律」に基づく表示」 「プライバシーポリシー」