それは、「ためになる」「わかりやすい」「おもしろい」「個性的」です。
どうしてこういう四つの分類になるかというと、文章に対する需要と供給の相対的な関係で四通りの組み合わせがあるからです。
┃読み手 ┃読み手 ┃
┃多い ┃少ない ┃
━━━╋━━━━━━╋━━━━━╋
書き手┃(3) ┃(4) ┃
多い ┃おもしろい ┃個性的 ┃
━━━╋━━━━━━╋━━━━━╋
書き手┃(2) ┃(1) ┃
少ない┃わかりやすい┃ためになる┃
━━━╋━━━━━━╋━━━━━╋
(1)昔は、読み手も少なく書き手も少ない状態でした。そういう時代に文章に求められる要素は、その文章が何かの「ためになる」ということでした。
(2)やがて文化が発達し、読み手の数が増えてきます。そういう時代に文章に求められる要素は、「ためになる」に加えて「わかりやすい」ことでした。
(3)更に文化が発達すると、次第に書き手の数が増えてきます。書き手も数も読み手の数も多い時代に文章に求められる要素は、「おもしろい」ことです。ときには、「ためになる」という要素を上回って「おもしろい」ことが評価されるようになりました。
(4)そして更に文化が発達すると、今度は書き手の数の方が相対的に読み手の数を上回ってくるようになります。これがブログ時代です。この時代の文章の要素は「書いている人に対する個人的な関心」です。「個性」というよりも「個人性」というようなものです。
と、この図を私は今から20年以上も前に考え付きました。そのころはブログなどはもちろんインターネット自体もまだ存在していませんでした。しかし、社会が発展していけば次第に読み手の数よりも書き手の数の方が上回るという予感はそのころからあったのです。
と言いつつも、私自身は古い人間なので、つい「ためになる」ことを優先して考えてしまいます。
いくら「ためになる」つもり書いても、「わかりにくく」て「つまらなく」て「一般論」で書いてある文章は読まれません。反省しつつ。(笑)
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