「もう少し、むこうのほうがいいわね。」
「このへんかしら……。」
きれいなポスターをはっているのは、お店の広告係の人です。
おおぜいのおきゃくに来てもらい、しなものをたくさん売るために、スーパーでは、いろいろなくふうをしています。
しなものを広告するためや、たのしいふんい気をだすためのポスターをつくって、お店にはるのも、その一つです。
クリスマスなど、一年の行事にあわせて、お店の中をきれいにかざりつけることもあります。
たのしそうで、きれいで、買いやすいお店にするために、お店では、いろいろなアイデアを考えます。
売るためのくふうの中でも、スーパーの人たちが、いちばんしんけんに考えるのが、特売品です。
毎日、おきゃくのよろこびそうな、安くてよいしなものを見つけだし、ねだんを安くして売りだすのです。
そのため、魚の係、肉の係、野さいやくだものの係の人たちが集まって、店長といっしょに、どんなしなものがよいか、特売品をきめる会議をします。いくら安くても、おきゃくがよろこばないものでは売れませんから、みんな、しんけんです。
こうして、特売品がきまると、入り口やけいじ板など、よくめだつところに、ポスターをはりだして、おきゃくに知らせます。
このスーパーには、自動車で買いものにくる人のためのちゅうしゃ場があり、あんないをする係の人がはたらいています。
店内がいつもきれいなように、そうじをする係の人もいます。
このお店は、朝の十時から、夜の十時まで開いています。
ですから、お店の人たちは、こうたいではたらきます。その人たちの、はたらく時間をきめる係の人もいます。
あした売りたいしなものを、本社へれんらくする係の人もいます。
このように、一つのスーパーのお店で、毎日、おおぜいの人が、いろいろなしごとをしています。
でも、スーパーではたらく人は、これでぜんぶではありません。お店とはべつのビルではたらく本社の人たちもいます。
(福生武「スーパーの一日」)
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