| 日本語と英語 |
| アジサイ | の | 滝 | の広場 |
| AE86 | / | えや | 中3 |
| われわれ自身は必ずしも意識していないかもしれないが、例えば「スミマセ |
| ン」という表現は不思議だと感じられることがある。この表現は英語で言えば |
| 「Thank you」と「I’m |
| sorry」といういずれの表現の使われる場合にも用いられるが、一方は「お礼 |
| 」、他方は「お詫び」の表現であり、そのように一見相反するとも思われるが |
| 、同じ言葉で表わされるのは不可能だというわけである。あるいは、このよう |
| な例はどうであろうか。英語では、「I’m cold」「You’re cold」「He is |
| cold」は、どれも同じように普通の自然な表現である。ところが日本語だと「 |
| 僕は寒い」は意味の通る言葉だが、「キミは寒い」や「彼は寒い」というのは |
| 不自然に聞こえる。この種の例は言語のいろいろな面で、またいろいろな抽象 |
| しかし、いずれにせよ、一つの言語を習得して身につけるということは、そ |
| の言語圏の文化の価値体系を身につけ、何をどのように促せるかに関して一つ |
| の枠組みを与えられるということである。しかし、私たちがとりわけ日常的な |
| レベルで、それらを「自然」なものとして受け得いれている限りにおいて、自 |
| らの身につけている言語によってある一つの方向づけをされているのではない |
| か。しかも、われわれ自身は必ずしもそれに気付いていないのではないか。い |
| や、むしろ「無意識」の方がいろいろな意味でその働きを言語に負っているの |
| ではないか。 |
| 確かに私たちの生活では、英語としては何の抵抗も無く話せて理解できる言 |
| 葉も、日本語に直すと変な意味になってしまう単語や文章も数多く存在する。 |
| 私がその中でまず最初に思いついた単語が「understand(理解する)」という |
| 単語である。私が初めてこの単語を目にしたのはサザンオールスターズの曲を |
| 聞いた時だ。その中の歌詞に「Why don’t you |
| understand」というワンフレーズが聞えてきた。その時、『「下に立ったらwh |
| y don’t |
| you?(これの意味も知らなかった」何だそりゃ?』と思った。今思えば「und |
| 普通日本では「安い買い物をした」というとあまり良いイメージではないが |
| どこかの国だと褒め言葉になるらしい。そのある国では、「頭を上手に使って |
| 良い買い物をした」という意味になるらしいのだ。これを聞いて私は、国によ |
| って同じ言葉でもかなり大きな差があるということを知ったのだ。 |