| 恥知らず |
| ウグイス | の | 泉 | の広場 |
| 信長 | / | あえほ | 小5 |
| ソクラテスはソフィストたちの同じ時期の人だった。けれどもソクラテスは |
| 重要なところでソフィストたちとはちがっている。ソクラテスは、自分は知識 |
| のある人間やかしこい人間ではないと考えていた。哲学者とは自分にはわけの |
| わからないことがたくさんあることを知っている人、そしてそのことになやむ |
| 人だと考えた。またソクラテスは自分が知らないという、たった一つのことを |
| 知っている。ソクラテスみたいな人はそういうめったにいない人間である。 |
| 僕は、聞きたいことはよく聞く方だけど、たまに聞けないこともある。どう |
| いう時なのか、相手に先手をつかれてこうはなされるときだ。 |
| 「これ知らない子、居る。」 |
| 「あのちょっと……」 |
| と、こちらが話しに困っているとき。 |
| 「まぁ、常識だから知らない人、居ないか。」 |
| とこうこられたら「聞けねえじゃんかよ。お前が聞いたんだから聞く人が居 |
| なくたって説明しろ。もし、『知っている人居ないかもしれないけど』と、き |
| りだされてもまたこまる。」と怒鳴りたくなるような聞き方をされたときだ。 |
| しかもそういう時は大抵じぶんもさんせいしているからじぶんににたいしても |
| むかつくしいらいらしてくる。 |
| またこういう時大抵後で自分が困るようになっているのだ。まるで「聞くは |
| 一時の恥、聞かぬは末代の恥」のようだ。 |
| しかしこういうことは僕自身他人によくやるのであまり批判できない。がこ |
| れをやって自分が知らないのにやってそれがばれた時ほど恥かしいことはない |
| 。そういう時はこうなる。自分が司会者になって。 |
| 「これ知らない子、居る。」 |
| 「あのちょっと……」 |
| と、あちらが話しに困っているとき。 |
| 「まぁ、常識だから知らない人、居ないか。」 |
| と、いうわけである。問題はこれからである。 |
| 「ちょっといいにくいんだけど、しらないです。」 |
| と案外、気弱なやつがいうと外見知ってそうな男子が、 |
| 「実は俺もあんまり知らないんですけど。」 |
| と、聞くそして知っていれば説明して次、といくのである。 |
| しかし僕はやったことがないがそこでしどろもどろになって、「裸の王さま |
| 」のお話になるわけです。そして一番恥かしい思いをするのです。その人がど |
| んなに偉くなっても足を引きずることになるわけです。しかしその逆に知らな |
| いと正直にいった気弱なソクラテスは、みんなに誉められるわけである。けれ |
| どだいたいそういう人は、威張らずに、照れながらなにかで顔を隠す。しかし |
| 知ったかぶりは知識をもすてることがある。だからわかったのは僕はこれから |
| も正直に生きていきたい間違いがあっても不正がないように。 |