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患者
アジサイ の広場
智之 すら
 Tパーソンズの説では、患者の役割と言うのは「患者は自ら好んで病気にな
ったものではないし、自分の意志で治す訳にはいかないものである」「患者は
できるだけ早く治したいと思っている」「患者は適切な助け、ことに医者の助
けを求め、かつ常に医者に協力しようとしているものである」「患者は多かれ
少なかれ、正常な責任を解除されるものである」と言うようなことであるが、
現代では現実離れしていると思う。
 
 まず肺ガンその他の原因である煙草は、今日ではたくさんの人々が喫煙して
いる。患者は病気を早く治したいものといっているが、精神的に病院から退院
したくないと言う人も少なからずいるのは事実だ。患者は医者の助けを求め、
かつ医者に協力しようとしていると言うのだが、患者のなかにも医者が信用で
きず、病院にすら行かない人もいるのだ。このように今日ではパークソンの定
義はほとんど当てはまらないものと行っても過言ではない。医者の指示の大半
は、「~をしてはいけません」などとよく言う。作家の遠藤周作さんは、毎日
何をしてはいけないと言われる。二年半も続くと自分は何もできない人間だと
考えるし、社会に出るのが恐くなると書いている。
 
 確かにそのようなことを言い過ぎるのは医者の「くせ」のようなものだが、
医者の言い付けを守らなかったばかりに後遺症が残ると言うのもあるために、
ある程度は医者の意見も聞き入れたほうが良い様だ。
 
 私は中学のころ左足をガラスで切ったが、そのときもこれをしては駄目、あ
れをしては駄目と言われたが、それが駄目ならこれはどうかなどといろいろ考
えたものだ。私のような考え方は少ないのかもしれない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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