ロバはいつでもロバのまま |
アジサイ | の | 滝 | の広場 |
馬のしっぽ | / | はり | 中3 |
私(作者)が学生のとき、アメリカ人の講師の先生のおかしくもないのに笑 |
っている笑顔に違和感を持った。それから十年以上が経った昨夏、アメリカの |
私大へ行き、彼らの笑顔が意識的な努力の賜物であることを知った。摩擦を起 |
こさず、安心して暮らせる市民社会のルールなのだろう。私は無理をせずに、 |
ありのままで生活していきたい。 |
そのための第一の方法は、自分を飾らないことである。周りの人から好かれ |
ようとか、自分を良く見せようと思っていろいろなことをやると、すごく疲れ |
てしまう。少し前まで、私は誰もから好かれたいと思っていたが、それがすご |
く難しいことに気付いた。私の学校の一クラスの人数は45人前後である。私の |
クラスには45人の生徒がいる。学年を合わせると、180人くらいである。私は中 |
学1年くらいの頃、人から嫌われるのが怖くて、明るく明るく過ごしていたが |
、かなり、疲れてしまった。そして、2年に上がった頃から、言いたいことは |
はっきりと言って、疲れを溜めないようにしてきた。人から嫌われることは今 |
でもすごく怖いけど、「世の中にはいろいろな人がいるから、みんなから好か |
れなくてもいいや。」と思えるようになった。今は毎日が楽しいし、家に帰れ |
ばそれなりに疲れるけど、それは精神的な疲れではなく、肉体的な疲れである |
。 |
そして、第二の方法は「自分」を知ることである。最近の若い人は自分がど |
ういう人間か分からないから、やたらと流行に乗ってみたり、何をしたいかを |
見つけるために大学に行く人が多くなっている。本来大学は自分のやりたいこ |
とが見つかってから行くべき場所であったはずなのに…。自分には何ができる |
か、自分はどんなところで人の役に立っているかなど、自分の存在価値を自分 |
で見出し、自分を客観的に見ることで、本当の「自分」が見えてくる。そして |
、自分にできること、できないことが分かってきて、日々の生活がすごく楽に |
なってくる。 |
確かに、アメリカ人のように明るく振る舞うことも他者とのコミュニケーシ |
ョンを取る上でとても必要なことである。しかし、道行く人道行く人に知り合 |
いでもないのに、「こんにちは」「こんにちは」なんて言っていたら、すごく |
疲れてしまう。まして東京でそんなことをしていたらどうなることだろう。「 |
ロバが旅に出たところで、馬になって帰ってくるわけではない。」ロバはいつ |
でもロバなのだ。自分はいつでも「自分」である。無理に背伸びをするのでは |
なく、ありのままで生活していくのも悪くはないと思う。 |