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自己決定の力 アジサイ の広場
日本太郎 あねひ 中1 冬に、例年にない走り込みをして、今年こそは優勝を、と団結を強めていたのだが、三年の夏休みを前にした暑い午後、宗介は、受験勉強を理由に、コーチ の浅野に退部を申し出た。宗介の学業成績は、もう少し頑張れば進学校といわれる都立高校に手が届く程度のものだった。ドリブルしながらフェイントをか けるとき、どうにもならない生来の体の硬さをよく知っていたので、サッカープレイヤーとして一人前になれないことは分かっていた。  

 「冗談はよせ」
 

 「本気です。辞めさせて下さい」
 

 「ああやって懸命に練習している仲間を裏切るのか」
 

 浅野は花壇のひまわりの茎をつかんだが、語尾の震えとともに折りとってしまった。
 

 「自分の生き方を自分で決めただけです」
 

 青く高い夏空の下で、中学三年の宗介はためらうことなく言い切った。
 

 僕は、みんなに合わせるより、自分で自分のことを、決めて、実行することは、大切だと思った。
 

 第一の理由は、自分で自分のことを、決めれば、後で後悔することも減る。
 

 第二の理由は、みんながなにもかもあわせると、自己決定の力がなくなるからである。
 

 確かに、人に合わせることは、大切だ。しかし、チームのみんなと、意見が合わない時、又みんなの言っていることが間違っているとき、自己決定の力は
とても大事である。 僕は、バランスよく、状況に応じて判断していきたい。                                      
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