先頭ページ 前ページ 次ページ 最終ページ
今まで読んだ仏文学作品の中で感銘を受けた… アジサイの広場
広行いてわ

 私が今まで読んだ仏文学作品の中で一番印象に残りそして、深く私の好奇心を駆り立てた文学者はエミール・ゾラである。そのいくつか読んだ中で
とりわけ興味深かった作品は「居酒屋」である。私にとってこの作品が非常に感動した点は”ありのままの民衆"を描いた点であると考える。時代は 第二帝政下のパリで、一人の普通な女性が家族との幸せを願いパリに上京し、周囲の人々に翻弄され無残にも死んでいく様は痛々しいものである、 と同時に努力しても報われない現実も存在するものだと考えさせられた。  

 ゾラは彼の著作集「ルーゴン・マッカール叢書」の中の他著作でも写実的な物語を描いているが、特に「居酒屋」は主人公が民衆中の民衆である
と考える。なぜなら他作品、例えば「ナナ」などは主人公が高級娼婦、また華やかな女優ナノに対し「居酒屋」の主人公ジェルヴェーズは一介の洗 濯女に過ぎないのである。  

 この辺りの人物設定が非常に現実味があり面白い。そしてその現実味はゾラの描写を通して私に生々しく伝わったのである。私は現実的であると
いう事柄に大変関心を抱く。なぜなら現実的であるという事は自分に置き換えても考えられるからである。このような現実的な表現が他作品のそれ とは一線を画すものだと考える。  

 私はこの「居酒屋」の時代背景にもまた興味を抱いた。第二帝政下のパリではこのような苦しい生活を強いられてたのか、或いは人々は生活に窮
するばかり対人関係で本能をここまで曝け出さなければならなかったのかなど、「居酒屋」を読んだため数々の好奇心を持つようになっていた。  

 たしかに純粋にこの作品を読む限り主人公の悲惨さに目を見張るばかりの物語である。しかし私はこの現実味を帯びた作品の本当の悲惨さを学問
上で捉え時代背景を裏づけしゾラが何を考えて執筆活動をしたのか、また「ルーゴン・マッカール叢書」が後世に何を残したかなど、自身で考えて いきたい問題がたくさんある。ゾラを通じてたくさんの仏文学に触れていきたいものである。  

 
 

 僕としてはこの文章を柱として手直ししていきたいのですが、あまり芳しくないところは単刀直入に指摘してくだされば幸いです。よろしくお願
いします。  

 追記
 

 まとめは自分でも最悪のできだと思ってます。(笑)
                                         
ホームページ