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清書:ユニセフ募金 アジサイの広場
ミニまろいそれ小4

 「ユニセフ募金にご協力をお願いしま~す。」
 

 駅前で、青い制服を来たボーイスカウト21団が声をそろえて言いました。その中には、私も交ざっています。声がガラガラになるくらい、大き
な声で、  

 「ユニセフ募金にご協力をお願いしま~す!」
 

 と、私も叫びました。
 

 私は、一年生からボーイスカウトを始めました。ボーイスカウトでは、キャンプをしたり、駅前の花を植えかえたり、いろいろな活動をします。
ユニセフ募金は、毎年12月に行いますが、半袖半ズボンでやるのでとても寒く、私はいやだなぁと思っていました。  

 そんな私に、お母さんは言いました。
 

 「アジアやアフリカには、病気でもお金がなくて薬が買えず、そのまま死んでしまう子供がたっくさんいるんだって。食べ物が買えなくて餓死し
てしまう子もいるし・・・・・。だから募金活動をしてるんだよ。たったの1円でも役に立つんだよ。がんばって。」  

 そう言われて私は、
 

 (今度はもっとたくさん集めるぞ!)
 

 と、力をこめて思いました。
 

 ところで、みんなから寄付されたお金は、外国に送られて何を買うのでしょうか。気になった私は、インターネットで調べてみました。例えば、
28円では肺炎にかかった子供に与える5日分の薬が買えます。日本で28円といったら、そんな価値のあるものは買えません。私は、 (そんな だれでも持っているようなお金で、5日分もの薬が買えるなんて・・・。すご~い。) と、思いました。他にも、3円では麻疹や目が見えなくな る病気を防ぐビタミンAが買えます。その他、209円では必要最低限の文房具(鉛筆、ノート、けしゴム)が買えるし、11,270円では生徒 40人分の学用品のセットが買えます。これを見て私は、  

 (たったの3円で子供の命が助かることもあるんだなァ。) と、ビックリしました。逆に言えば、3円がないために死んでいく子もいるんだな
ぁと思うと、ショックでした。 「ご協力をお願いしま~す。ユニセフ募金にご協力をお願いしまぁ~す!!!」  

 このようにみんなでいくら怒鳴っても、忙しいのか無視して通り過ぎて行ってしまう人がほとんどでした。その人達の態度を見て私は、 (ひど
~~ぅい!こんな寒いなか半袖半ズボンで募金しているのに、こんなのあり~~!?) と、思いました。それと逆に、入れてくれた人もいます。 子供連れの人や、老人が多かったです。特に印象に残る人は、黒人の人です。その黒人さんは、お財布から小銭をどっさり取り出して、大量の小銭 を箱に入れてくれました。私はすごく親切な人だなぁと思いました。そのおかげで、募金箱はどっしりと重くなりました。箱が重くなったのと同時 に、私の心の中も感謝の気持ちでいっぱいになりました。そのお金は、自分の物ではなく、アジアやアフリカの子へのお金だけれど、なぜ素直に、  

 「ありがとうございましたー!」 と、言えるのでしょう。それは、アジアやアフリカの子たちの役に立てるからです。このお金で1人でも多く
の子が、健康に学校に通えるといいなと思いました。また今度もがんばろう!そんな気持ちになれました。                                 
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