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ふと思う。
アジサイの広場
達樹らつ中3
 三十年ほど前に欧州の研究者がマツノキハバチノ飼育をしようと、研究室を
最初25度にしていたらはちが死んでしまった。その科学者は、研究室の温度
をこのハチが生息していたアルプスのように昼は25度、夜を5度にしたらハ
チはすくすく育った。そして、学会で発表するときに「ふと思いつきまして…
…」とは絶対に言えないので、だから「このハチの生息している場所の気温を
測定してみました。」などと言い、ふと思いついた発想には一言も触れず、「
論理的」推理を展開する形を取ることによって、この研究も私自身も、「科学
的」な体面を保つことになったらしい。
 
 サッカーでもこのような事がよくある。ディフェンスをぬくとき、オフェン
スはふと思ったフェイントでディフェンスをぬいたら、「このフェイントは取
られにくいから使ったんだ。」と言ったりする。これもふと思いついた発想に
触れずに言ったことになる。
 
 また、世界史の授業などでふと思いついた人名などを言って当っていたとき
、「俺、天才だろっ!」と言ったりするがこれもまた、ふと思いついたという
言葉に触れず答えた事になる。
 
 これらのことから人の言ったことはふと思いついたことが多いと思う。だか
ら、これからは人を疑うことが多くなってもおかしくない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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