昔から言われている人の死は |
アジサイ | の | 空 | の広場 |
智之 | / | すら | 大1 |
、心臓が止まれば死んだと言う事になる。しかし今では、心臓が動いていて |
も、脳が死んでいる脳死というものがあるために、脳死状態の体をしばらくは |
生かしておくことができ、ある種の中間的身体が作り出されている。 |
ここで、もしあなたが交通事故などで、臓器が修復不可能な状態になってい |
たとしよう。そのため、このままでは死んでしまう。そこに、脳死になったば |
かりの人が同じ病院に運び込まれたとしよう。あなたの家族は当然臓器移植を |
決意するでしょう。しかし、もらうほうはよくてもあげるほうはどのような気 |
持ちであろうか。自分の家族がもはや二度と目を開けず、しゃべらず、機械に |
頼っても長くて数週間しか生きられないという時に、臓器移植をさせてくださ |
いと頼まれては半分以上の人がふざけるなといってしまうだろう。 |
このように最近では、臓器移植をすれば、また元のような生活をする事が出 |
来る。しかし、これは科学の合理主義を過信するあまり、人間らしさを失って |
しまうのではないだろうか。 |
人はもう科学に頼らなければ生きては行けない。しかしその影で人間らしさ |
が失われつつある事を忘れてはならない。 |