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くずかご
オナガの広場
でこはげかな小6
 別にすてきなものではないし、たいした物でもない。何でもないものに過ぎ
ないが、どんな時にもなくてはかなわぬ物として子供の頃から常に身の回りに
、必ず手の届く所に合って、とても親しい。人が人生で、そんなにも長く身近
付き合う家具は他にないといって良いかもしれない。そうではあっても、だれ
にもとくにたいせつにされているというものでもない。
 
 あってもなくてもどうでも良いものではないのだ。くずかごは、私たちとつ
ねに、日々を共にしている。だが、どうしてだろうか。どうしてくずかごはま
るで日の当たらない場所に置かれたまま、いつもあたかも「ないもの」のごと
くにしか思われないのだろうか。
 
 日々の暮らし方、人の住まい方ということを言うとき、まず考えるのは、く
ずかごのことだ。くずかごは大きなくずかごが良い。くずかごの大きさは、人
の心の大きさに正比例するとかってに決めている。
 
 私のうちにはくずかごがある。友達の家にもくずかごがある。友達の友達の
家にもくずかごがある。友達の友達の友達の家にもくずかごがある。そして友
達の友達の友達の友達の………と、どの家にも、ほとんどくずかごがある。た
しかに生活の中にはくずかごが必要だ。ためしにくずかごのない生活をしてみ
るといい。たぶんものすごく困るだろう。
 
 きずかないけど、生活には欠かせないもの。それがくずかごだ。
 
 くずかごは大切ということがわかった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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