調和 |
ウグイス | の | 滝 | の広場 |
太公望 | / | うの | 中3 |
フィンランド北部ラップランドの森を歩いた。ラップランドはすでに北極圏 |
に入っている地域で、冬は雪と氷と暗闇の世界になる。その分、 |
夏は正反対の世界となり、ラップランドの森は、この夏のわずか数か月の間に |
、あらゆる草木が一気に芽吹き、花開き、萌えるような緑に包まれる。ラップ |
ランドの夏の森は、まさにすべての生命 |
によって奏でられる地球交響曲のコンサート会場といった雰囲気であった。森 |
の本当の美しさは、嗅覚・聴覚・触覚など五感のすべてが解放されてこそ初め |
て見えてくる。五感のすべてを解放し、全身で森と対話した時、初めて森は私 |
人間は、自分以外の生物を益虫・害虫に分けようとする。そして、人間にと |
って害のある虫を排除しようとする。ここで思うに人間は地球の中で一番優れ |
ているという考え方から起こるのではないかと思う。今の人間は自然を欧米的 |
な考えで人間の都合通りにしようとしている。だから欧米の人は、日本人のよ |
うに虫の鳴き声が美しいと思わないのである。これからは、人間は自然と調和 |
していくべきである。しかし、その時他の生き物を排除しようという考えは良 |
くない。 |
まず、人間が他の生物と調和していくには、それぞれの人間がしっかりした |
考えを持たなくてはならない。それには、子供の頃から人間以外にこんな生物 |
がいるということを教えるべきである。そうしないと大人になってから人間中 |
心の考え方になってしまう。そうならないようにするには、人間は自分たちを |
見る前に回りを見回さなければならない。 |
社会では、常に人間は自分たちの利益を優先しているために回りの自然界が |
見えていない。しかし、その逆の立場で見ている環境保護団体がいるためその |
点の調和は取れている。社会ではやりすぎないということが大切であるという |
ことである。例えば環境保護をずっとしていったとしても本当の調和にはなら |
ない。人間も自然界の体の一部だから自然な行動をしなければならない。だか |
ら安易に環境保護とは叫べない。 |
人間は、考え方すら変えればなんでも出来るのである。それが良い方にいく |
か、悪い方にいくかは人間次第だと思う。「寒さに抵抗する一番の方法は、寒 |
さに満足することである」という言葉もあるように、人間は、他の自然を嫌お |
うとせず中に積極的に入ることが大事ではないかと思う。 |