ロバが馬になる |
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Bear | / | ふね | 中2 |
ロバはあまり賢いわけではないし、パッとしない。反対に、馬は走るのが速 |
いし、賢い。そのため、ロバは劣った生き物、馬は優れた生き物、というイメ |
ージがある。しかし、「ロバが旅に出たところで、馬になって帰ってくるわけ |
ではない。」というのは本当だろうか。 言葉通りに考えれば、確かに、ロバ |
は決して馬にはなれない。(今の段階では)DNAは一生変わらないから、ロ |
バが馬に変わることがないのは当然だ。 |
それを日常生活に当てはめてみる。最近の日本人の年間海外旅行者数は、1 |
500万人を突破した。しかし、その目的は、息抜き、遊び、楽しみといった |
ことがほとんどではないだろうか。自分自身を向上させるため、なんて言う目 |
的で行く人は、まれだと思う。留学やホームステイ、ビジネスのために行く人 |
も、お土産を買って帰ってくる。そこには、旅行に「遊び」というイメージが |
あるからではないだろうか。また、旅行に行くときは、大抵ツアーに参加する |
と思う。貸し切りのバスに乗り、日本語の話せるバスガイドさんの説明を聞き |
ながら、それに合わせて右を見、左を見る。そして、写真を撮りながら、お土 |
産は何にしようか、と考える。こんな旅行なのではないだろうか。「ロバが、 |
全く努力しない旅に出ても、馬にはなれない。」のは当然だろう。 |
しかし、たとえロバでも、努力をすれば、馬にはなれなくても、それなりに |
賢いロバになれるのではないだろうか。旅に出て、様々な問題を努力で解決し |
ながら、経験を積めば、賢いロバになれるだろう。私達も、旅に出た時に個人 |
ですべて計画を練り、アルバイトなどをしながら過ごせば、その国の日常生活 |
にふれることもできて、自分自身の向上にもつながるだろう。 |
逆に考えてみる。学校に行っても、授業を聞いていなければ意味がないと思 |
う。私のクラスでも、時々、授業中に先生の話を聞いていない人がいる。うと |
うと居眠りしていたり、おしゃべりをしていたり、と様々だが、そういう人は |
、後であわてて友達に写させてもらったりしている。けれど、板書だけではど |
うしても少し不足してしまう。その不足を、先生は口頭での説明で補っている |
と思う。限られた時間の中で、先生の話を集中して聞く、という努力が必要な |
のだと思う。 |
日本人は、旅行をするのがとても好きだ。ヨーロッパやオーストラリアなど |
、観光の名所には、日本語のパンフレットが置いてある博物館や、日本人や日 |
本語の話せる人のいる銀行、日本食が置いてある店等がいくつもある。日本人 |
の旅行好きは本当に有名らしい。しかし、外国に行って得るものは、お土産と |
、写真と、土産話だけかもしれない。もし、自分ですべてを企画し、その国の |
日常生活にふれていたら、それは、写真などのものより、ずっとすばらしい、 |
言葉に表せないほどの収穫だと思う。「自分の心のうちに持っていないものは |
何一つ自分の財産ではない。」というように、沢山努力と経験をして、自分の |
財産をふやし、少しでも「馬」に近づけたらいいと思う。 |